Ｐａｇｅ 20 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ ＩＮＤＥＸ ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼【カ】The Defender ちゃぴ（WYN-１０２６） 05/6/19(日) 20:41 ─────────────────────────────────────── ■題名 ： 【カ】The Defender ■名前 ： ちゃぴ（WYN-１０２６） ■日付 ： 05/6/19(日) 20:41 -------------------------------------------------------------------------
| ロングリストに入っていたアラン・ギボンズの２作品のうち１作だけ読んでみました。 "The Defender" by Alan Gibbons Random House Orion Chilsren's Books 2004 あらすじ 14歳のイアンは学校でズボンを破り、着替えに急いで家にもどった。家の前で２人の男に、お父さんを知っているから、お父さんが帰ってくるまで家の中で待たせてほしいと言われた。二人は父親を昔の呼び名で呼び、言葉にはアイルランドなまりがあった。ひとりは上着のしたに銃をもっている。危険を感じてイアンがかけだすと男たちは追いかけてきた。 感想 逃げるイアンと追う男たち、それを見た人からの通報で動き出す警察。その緊迫した動きを描く章と、イアンの父親の過去を描く章が交互に現れる構成になっている。イアンも逃げていくなかで父親の秘密を少しずつ知っていき、大きなショックを受けるなど激しく気持ちを変化させる。 イアンが男たちからにげる場面はスリルとサスペンスに満ちている。父親の過去は衝撃的だが、そうなざるをえなった重くやりきれない理由が少しずつ明らかにされる読者ははらはらどきどきを味わい、北アイルランドで生まれ育った父親の過去には興味をひかれ、どんどん読み進めるだろう。親子間の情愛や理解していく過程もしっかり描かれている。途中はかなり暗いが、ラストは希望があって救われる。 tommy さんへのコメントでも書きましたが、読む速度が遅いし、北アイルランドの状況をよく知らないしということで、かなり苦労して読みました。すらすらと読んだら、もっと手に汗にぎって読めただろうと残念です。北アイルランドについては日本の子どもたちにはなじみがないので、邦訳は難しいかなという気がします。でも、わたしは、この作品で北アイルランド問題に興味を持つことができました。 ちゃぴ（WYN-１０２６） |