●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━      週刊      やまねこ      A C T I V A T O R (FA-TEXT)      やまねこ翻訳クラブ・アクチベーター                       (2003年10月24日)                           No.121 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  編集・発行……やまねこ翻訳クラブ mail……m_acti@yamaneko.org ------------------------------------------------------------------------ 【目次】 ●第1回やまねこ夜チャット開催 ●「映画になった児童文学」の話題 ●掲示板ア・ラ・カルト ●メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ [広場掲示板(会員限定)]第1回やまねこ夜チャット開催 ------------------------------------------------------------------------ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/l2/c-board/c-board.cgi?id=212  10月17日(金)22:00〜23:00に「第1回やまねこ夜チャット」が開催された。 参加者は約15人。食べ物のことが話題になることが多い昼チャットとは趣が変わ り、映画ややまねこ賞の話題で盛り上がった模様。また、夜組はタフなのか昼に 比べて展開が速かったとか。チャット終了後、話題になった本のことをすかさず 広場や読書室掲示板に書き込む参加者もいて、まめなやまねこは今回もいた。  チャットは今後も行われる予定。参加したい人は、広場掲示板をまめにチェッ クし、チャット当日はアラームをセットしよう。 ------------------------------------------------------------------------ 「映画になった児童文学」の話題 ------------------------------------------------------------------------  喫茶室で「映画になった児童文学」の話題が続いている。本国で製作されたも のが、日本で上映・放映されるとは限らない。意外な作品が映像化されていて、 超大物女優が出演していたりする。調べれば、まだまだ意外な作品が発掘される かもしれない。 『トムは真夜中の庭で』は、原作ではそれほど重きを置かれていなかったアラン おじさん(演じるは『モーリス』のジェームズ・ウィルビー)が父性に目覚める ようすが描かれているらしい。原作と映画とのそんな違いに楽しむのもいいかも しれない。同じフィリッパ・ピアスの『ハヤ号セイ川を行く』も70年代にテレビ ドラマ化されていることがわかったが、こちらは残念ながら、ビデオやDVDに はなっていない模様。見られた方の情報が求められている。 ▽資料室>ジャンル別>映画になった児童文学 http://www.yamaneko.org/bookdb/gen/eiga/ ------------------------------------------------------------------------ 掲示板ア・ラ・カルト ------------------------------------------------------------------------ @喫茶室掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=13 ・『飛ぶ教室』、『エーミールと探偵たち』、『トムは真夜中の庭で』……「映 画になった児童文学」の話はまだまだ続く。 @読書室掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=12 ・2003年度のドイツ児童文学賞が発表された。 ・スマーティーズ賞のショートリストが発表された。 ・カナダ総督文学賞最終候補作が発表された。 ・全米図書賞最終候補作が発表された。 ・『ライオン・ボーイ』のモニター募集に応募したやまねこたちから、「当たっ た〜!」といううれしい報告が続々と。 ・80歳の誕生日を迎えたオトフリート・プロイスラーの『大力ワーニャ』(大塚 勇三訳/堀内誠一絵/瑞雲舎)について。 ・今月のおすすめ9月の『トラベリング・パンツ』(アン・ブラッシェアーズ作 /大嶌双恵訳/理論社)はやっぱり、泣ける! ・小学校1年生のうちの娘が生まれて初めてひとりで読んだ読み物は、『ロッタ ちゃんのひっこし』(アストリッド・リンドグレーン作/イロン・ヴィークラン ド絵/山室静訳/偕成社)でした。 【新刊絵本】 ・『ねんどぼうや』(ミラ・ギンズバーグ作/ジョス・A・スミス絵/覚和歌子 訳/徳間書店)迫力のあるねんどぼうや。子どもたちには大うけ。 【未訳絵本】 ・"When Everybody Wore a Hat" (by William Steig, Joanna Colter Books): 絵本作家のおじさんが子どものころを描いた絵本。スタイグの遺作。 ・"Big Mama Makes the World" (by Phillis Root, illustrated by Helen Oxenbury, Walker Books):2003年度ボストングローブ・ホーンブック賞絵本部 門受賞作 【未訳読み物】 ・"The Lake of Souls (The Saga of Darren Shan 10)" (by Darren Shan, Collins):ダレンシャン・シリーズ、10作目! ・"Midnight" (by Jacqueline Wilson, illustrated by Nick Sharratt, Doubleday):引っ込み思案のヴァイオレットの人生が、美人で活発な転校生ジャ ネットの出現で変わっていく。 【更新リスト】 ・資料室:インタビューのコーナーの訳書リストがたくさん更新された。 ▽宇野和美訳書リスト http://www.yamaneko.org/bookdb/int/ls/kuno.htm ▽金原瑞人訳書リスト http://www.yamaneko.org/bookdb/int/ls/mkaneha1.htm ▽木坂涼作品リスト http://www.yamaneko.org/bookdb/int/ls/rkisaka.htm ▽こだまともこ著作・訳書リスト http://www.yamaneko.org/bookdb/int/ls/tkodama.htm また、メルマガ10月号の発行にあわせて、以下のリストが新規公開された。 ▽ケヴィン・ブルックス作品リスト http://www.yamaneko.org/bookdb/author/b/kbrooks.htm ▽アーサー&ボニー・ガイサート邦訳作品リスト http://www.yamaneko.org/bookdb/author/g/geiser_j.htm ▽マーク・ハッドン作品リスト http://www.yamaneko.org/bookdb/author/h/mhaddon.htm ▽アレックス・シアラー邦訳作品リスト http://www.yamaneko.org/bookdb/author/s/ashear_j.htm ▽ガブリエル・バンサン邦訳作品リスト http://www.yamaneko.org/bookdb/author/v/gvince_j.htm @お菓子板掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=15 ・『シカゴより好きな町』(リチャード・ペック作/斎藤倫子訳/東京創元社) に出てくる Jell-O には、美肌効果がある。この話、お菓子がたくさん出てくる ので、お菓子好きにはたまらない。 ・おいしいウサギシチューの作り方。 ・肉を食べるということは、いのちをもらうこと! ・『ガールズ アンダー プレッシャー』(ジャクリーン・ウィルソン作/ニッ ク・シャラット絵/尾高薫訳/理論社)と『物語のおやつ』(松本侑子著/WAVE 出版)、あるいは、『物語のおやつ』と『ガールズ アウト レイト』(ジャク リーン・ウィルソン作/ニック・シャラット絵/尾高薫訳/理論社)と『あわれ なエディの大災難』(フィリップ・アーダー作/デイヴィッド・ロバーツ絵/こ だまともこ訳/あすなろ書房)……すごい取り合わせの並行読みがはやっている らしい。 ・秋になるとむしょうにチョコレートが食べたくなる。さて、ブラウニーが出て くるお話は? @おはなし小部屋掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=14 ・10月11日、東京・池袋ジュンク堂書店で、おはなしこねこの会恒例のミニお はなし会が行われた。 ・学校でのおはなし会の報告。 ・10月18日にはおはなしこねこの会のおはなし会が開催された。テーマは「食欲 の秋」。 ・"My Friend Rabbit" (by Eric Rohmann, Roaring Brook Press/Millbrook Press):コールデコット賞受賞絵本、おはなし会で使えそう。 @広場掲示板@(会員限定) http://www.yamaneko.org/cgi-bin/l2/c-board/c-board.cgi?id=212 ・折原恵さん写真展「ニューヨーク/給水塔のある風景」の紹介。 ・木坂涼さんが「私にとっての創作絵本と翻訳絵本」をテーマに講演を。 ・白百合女子大学児童文学研究大会の情報が寄せられた。 ・第10回いたばし国際絵本翻訳大賞、今年は課題本の冊数が限定され、早々と受 付終了。手に入れられず涙を飲んだ人も多い。その一方で、「コンテスト応募資 格を失った」ステータスにあこがれる声もある。 ・10月25日、東京でオフ会開催! なお今回、都合がつかなかった人たちが残念 会を計画中。 ・10月17日、初めての夜チャットが行われた。 ・注目の電子辞書の情報。 @学習室掲示板@(会員限定) http://www.yamaneko.org/cgi-bin/l2/c-board/c-board.cgi?id=211 ・「通翻ジャーナル・コンテスト事後勉強会」が c-board 掲示板で引き続き進行 中。 ・シノプシス、短編の全訳など、さまざまな勉強会の企画を募集中! ★現在進行中または予定されている勉強会の情報はこちらでどうぞ★ http://www.yamaneko.org/gakushu/open/index.htm @子どもの本のページ@ http://www.litrans.net/c-board/c-board.cgi?id=05 ・マックス・リューティ英訳の "The European Folktale: Form and Nature (Folklore Studies in Translation)"(by Max Luthi, Indiana Univ Pr)を読み ながら、リューティの昔話に対する強い思いに心をゆすぶられる。 ------------------------------------------------------------------------ メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ http://www.litrans.net/maplestreet/index.htm <バジリコ出版>new! http://www.litrans.net/maplestreet/p/basilico/index.htm ケルと氷の世界の物語1『ICE(アイス)』(スティーヴ・ボウケット作/三 辺律子訳):地球に再びやってきた氷河期を生き残るため、人間が地下に作りあ げた新しい世界。だが世の常か、この世界にも冒険を求める若者はいた。凍てつ く氷の世界で繰り広げられる壮大なファンタジー。もうすぐ訪れる白い冬を先取 りして、美しくも怪しげな氷の世界を堪能しよう。 <光村教育図書> http://www.litrans.net/maplestreet/p/mitumura/index.htm 『ゆきのひのステラ』(メアリー=ルイーズ・ゲイ作/江國香織訳):前作では 夏の森に妖精を見つけにいったステラとサムの仲良し姉弟。今回は冬。カナダの 長い冬も、この二人なら楽しく過ごせそうだ。 <ほるぷ出版> http://www.litrans.net/maplestreet/p/holp/index.htm 『ザスーラ』(クリス・バン・オールスバーグ作/金原瑞人訳):呪われたゲー ム! 知らず知らずに始めてしまったウォルターとダニーは……。『ジュマンジ』 に続いて、今回も映画化が決まっている。読めば、あなたの日常にも何かが起こ る?! 『アーサー王の剣』(エロール・ル・カイン絵・文/灰島かり訳):ル・カイン のデビュー作がついに登場! アニメーション作りに魅せられた作者の描く、思 わず笑いがこぼれるアーサー王物語。ル・カイン独自のエクスカリバー伝説が味 わえる。 <岩波書店> http://www.litrans.net/maplestreet/p/iwanami/index.htm 『海賊日誌少年ジェイク、帆船に乗る』(リチャード・プラット文/クリス・リ デル絵/長友恵子訳) 『中世の城日誌少年トビアス、小姓になる』(リチャード・プラット文/クリス・ リデル絵/長友恵子訳)  それぞれ、18世紀、13世紀に生きる少年が、見習い修行の日常を日記という形 で語ってくれる。物語自体も面白いが、読みながら当時の船や城のことが詳しく 分かるようになっていて得した気分になれる。船の用語などが満載で、これは役 立つこと間違いない。そして何より素晴らしいのはリデルの絵。何百年も前の人 々の生活や仕事の様子が、大判の絵本いっぱいに繰り広げられる。読む価値のあ る1冊だ。 『ヌードル』(マンロー・リーフ文/ルドウィッヒ・ベーメルマンス絵/福本友 美子訳):ヌードルってなんだ? ほら、細くて長い……そう、ラーメン、いや いやこれが犬なのだ。細くて長い体を気にするヌードルにおこったこととは? 『なつのゆきだるま』(ジーン・ジオン文/マーガレット・ブロイ・グレアム絵 ふしみみさを訳):もちろんゆきだるまは冬の風物詩。ピートとヘンリーは、せ っかく作ったゆきだるまがとけるのが心配。月明かりでとけたらどうしようなん て悩んでる。それで……。 『みっつのねがいごと』(マーゴット・ツェマック作/小風さち訳):木の下敷 きになっていた小鬼を助けた木こりの夫婦は、みっつの願いごとをかなえてもら えることになった。みっつある願いとはなぜこうも魅力的なのだろう。4つより も5つよりも「みっつのねがい」なのだ。 <BL出版> http://www.litrans.net/maplestreet/p/bl/index.htm 『ぼくは きみの ミスター』(トーマス・ヴィンディング作/ヴォルフ・エァ ルブルッフ絵/小森香織訳):ある日犬がわたしのところにやってきた。ミスタ ーという名の彼は、人間のようにふるまうし、大好きなことといったら、おはな しをきくこと。人間のおはなしをミスターが解釈すると……。 『デザートタウン』(ボニー・ガイサート文/アーサー・ガイサート絵/久美沙 織訳):灼熱地獄、吹き荒れる砂嵐……きびしい自然の中、様々な工夫を凝らし、 愛する町に住み続ける人々。自然に敬意を表し、自然をよく知って、自然と気長 につきあう。ここ数百年、人間が忘れてしまった大切な気持ちを思い出させてく れる1冊。 『幻燈サーカス』(中澤晶子文/ささめやゆき絵):幻燈サーカスは絵本のサー カス。ガラスに直接アクリル画で描く「ガラス絵」を使用したり、数種類の紙を 使い分けたり、多芸な「絵本のサーカス」だ。どうぞ、ごゆるりとご覧あれ。 『ナーサリー・クライムズ』(アーサー・ガイサート作/久美沙織訳):11月第 4木曜日、アメリカではその年の収穫を祝う。そう、サンクスギビングデーだ。 この日に欠かせないのは七面鳥の丸焼きとパンプキンパイ。おっと、ジャンボ一 家ではトピアリーも欠かせない。これで3つのお題がそろった。さて、どんなミ ステリが始まるのやら。 <あすなろ書房> http://www.litrans.net/maplestreet/p/asunaro/index.htm 『あわれなエディの大災難』(フィリップ・アーダー作/デイヴィッド・ロバー ツ絵/こだまともこ訳):ディケンズとモンディ・パイソンを足して2で割った といったら、それはもうぷんぷんとイギリスがニオってくるだろう。天才なのか 奇人なのか、作者の頭の中をのぞいてみたくなる(といったら、「はいどんぞ」 と頭を開けてくれそうだが……)。とにかく笑える馬鹿馬鹿しく素晴らしい物語。 ぜひご一読するなよ。 <主婦の友社> http://www.litrans.net/maplestreet/p/shuftomo/index.htm 古王国期 II『ライラエル 氷の迷宮』(ガース・ニクス作/原田勝訳):ダー クファンタジー『サブリエル』の続編にして3部作の2冊目。一定の年齢になる と、皆、特別の力を授かるクレア族。しかし、ライラエルにその力が降りてくる 気配はなかった……。 <さえら書房> http://www.litrans.net/maplestreet/p/saera/index.htm 『やったね、ジュリアス君』(クラウディア・ミルズ作/はらるい訳/玉村敬子 絵):宿題のないアメリカの子どもの夏休みは、手放しで楽しい休みのはず。目 標や決意が大好きな母親さえいなければの話だが。不運な12歳の少年、ジュリア スは夏休みをどう乗り切るかご覧あれ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● やまねこ翻訳クラブ http://www.yamaneko.org/ 執筆 hanemi/NON 編集 hanemi/ち〜ず/りんたん  当クラブも世間に違わず食欲の秋まっさかり。お菓子版のみならず、あちこ ちの掲示板でおいしい話題に出会えます。どうぞみなさん、遊びに来てくださ いね。(ち) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●