●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━      週刊      やまねこ      A C T I V A T O R (FA-TEXT)      やまねこ翻訳クラブ・アクチベーター                       (2003年11月14日)                           No.122 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  編集・発行……やまねこ翻訳クラブ mail……m_acti@yamaneko.org ------------------------------------------------------------------------ 【目次】 ●「第6回やまねこ賞」投票受付始まる! ●掲示板ア・ラ・カルト ●メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ [広場掲示板(会員限定)]「第6回やまねこ賞」投票受付始まる! ------------------------------------------------------------------------ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=212  いよいよ「第6回やまねこ賞」への投票が始まった。投票受付期間は、11月4 日(火)から11月20日(木)まで。「やまねこ賞」とは、対象期間中に読んだ新 刊から、自分のお気に入り、お薦めの作品に投票して、その中から1位に輝いた 作品(絵本部門・読み物部門ごと)に賞を贈ろうという企画だ。みごと「やまね こ賞」に輝いた作品の訳者のかたがたには、やまねこ翻訳クラブから賞状と記念 品(スポンサーのフォッシル・ジャパン提供)が贈られることになっている。今 回は2002年11月1日〜2003年10月末日までに出版された邦訳児童書すべてが対象 となっている。広場掲示板のリストを参考に、お気に入りの本に1票を投じよう。 また、別賞とし「オールタイム&未訳書ベスト」もある。  投票は、会員限定の特設の投票用掲示板で行なわれ、非会員のかたは閲覧のみ 可となっているのでご注意を。10月25日配信の会員限定会報「Web やまねこ通信」 で投票用パスワードを確認の上、投票いただきたい。問合せは「広場掲示板」ま で。 ▽やまねこ賞投票用掲示板 http://www.yamaneko.org/yn_award/index.htm 「第1〜5回やまねこ賞」の受賞作は、下記の URL から。 ▽やまねこ賞受賞作品リスト http://www.yamaneko.org/bookdb/award/yn/index.htm ------------------------------------------------------------------------ 掲示板ア・ラ・カルト ------------------------------------------------------------------------ @読書室掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=12 ・カーネギー賞αマラソンに新たなランナーが仲間入り。 ・日本の児童文学を日本語と英語で紹介するバイリンガル季刊誌の "Japanese Children's Books" 秋号を公開。 http://www.yamaneko.org/mgzn/eng/index.htm(日本語版) http://www.yamaneko.org/einfo/mgzn/index.htm(英語版) ・有料メールマガジン「月刊児童文学あるふぁ」を、1か月無料キャンペーンで おためし購読してみては? 詳しくは読書室掲示板で。 http://www.yamaneko.org/mgzn/alfa/index.htm(「月刊児童文学翻訳あるふぁ」) http://premium.mag2.com/(「まぐまぐプレミアム」トップページ) http://premium.mag2.com/aboutcampaign.html          (「まぐまぐプレミアム」1か月無料キャンペーンについて) ・「やまねこのおすすめ」10月分を更新。今回は『運命ではなく』(ケルテース・ イムレ作/岩崎悦子訳/国書刊行会)と『11の声』(カレン・ヘス作/伊藤比呂 美訳/理論社)。差別とは? 事実とは? 深まる秋にぜひご一読を。 http://www.yamaneko.org/dokusho/shohyo/osusume/2003/october.htm ・"Lyra's Oxford"(by Philip Pullman)の US 版を注文した人はすでに入手。 UK 版が届くのはいつ? 同じツリーで『黄金の羅針盤』文庫化の話題も(フィ リップ・プルマン作/大久保寛訳/新潮文庫)。 【新刊絵本】 ・『クリスマスの夜はきをつけて!』(ジェリー・サイクス作/ティム・ワーン ズ絵/たなかあきこ訳/文溪堂):サンタさんのそりが風でグラグラ……。大変! プレゼントの袋が地上へまっさかさま! 【未訳読み物】 ・"Passion Flower"(by Jean Ure, illustrated by Karen Donnelly, Collins) :うるさいママから離れて、妹と、別居中のパパと3人で過ごすひと夏の物語。 ジャクリーン・ウィルソンの「ガールズ」シリーズを彷彿とさせる、Jean Ure の diary series 第7作。 ・"If You Come Softly"(by Jacqueline Woodson, Puffin Books):ウッドソ ンが描く、美しく悲しい愛の物語。今年の6月頃、旧掲示板でも話題となった。 http://www.yamaneko.org/kissa/log/bbs/(旧掲示板過去ログ) 【未訳絵本】 ・"The Giant Ball of String"(by Arthur Geisert, Houghton Miffilin Company):盗まれた村の宝を取り返そうと、ブタくんたちが大活躍。その宝と は……。 ・"Mystery"(by Arthur Geisert, Houghton Mifflin Company):アーサー・ガ イサートの最新作。今度はコブタが、美術館での謎解きに挑戦! 【更新リスト】 ・金原瑞人訳書リスト http://www.yamaneko.org/bookdb/int/ls/mkaneha4.htm @喫茶室掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=13 ・「映画化の作品」に引き続き、「舞台化の作品」の話題で盛り上がっている。 あのベストセラーが舞台化、映画で人気のあの作品もミュージカル化されるらし い。羽ばたく心はロンドンへ! @お菓子板掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=15 ・先月末からのハロウィンの話題に続き、クリスマス、更にバレンタインへと話 題はつきない。 @おはなし小部屋掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=14 ・『ねんどぼうや』(ミラ・ギンズバーグ作/ジョス・A・スミス絵/ 覚 和歌子訳/徳間書店)はここでも話題。学校・保育園でのおはなし会で読み ましたとの報告もあり。 @広場掲示板@(会員限定) http://www.yamaneko.org/cgi-bin/l2/c-board/c-board.cgi?id=212 ・中部地区でのオフ、年内実現なるか? ・やまねこチャットが定例化。次回は11月21日(金)22:00-24:00(2時間!) の夜チャット。 @学習室掲示板@(会員限定) http://www.yamaneko.org/cgi-bin/l2/c-board/c-board.cgi?id=211 ・「いたばし事後勉強会」も視野に入れ、新しい勉強会を準備中。 ★勉強会の最新情報はこちらから★ http://www.yamaneko.org/gakushu/open/index.htm @子どもの本のページ@ http://www.litrans.net/c-board/c-board.cgi?id=05 ・「子どもの本だより」55号の html 版を公開。 http://www.litrans.net/maplestreet/kodomo/tayori/2003/55.htm ------------------------------------------------------------------------ メープルストリート情報 ------------------------------------------------------------------------ http://www.litrans.net/maplestreet/index.htm <教育画劇>new! http://www.litrans.net/maplestreet/p/kyoiku/index.htm 『フランチェスカ』(ステファニー・ブレイク作/伏見操訳):表紙のタイトル の下で、フランス映画のヒロインのように、なんともいえない表情でこちらをに らむフランチェスカは女の子ブタ。ママとけんかしてご機嫌斜めになったんだっ て。それで、ブタでいるのが嫌になったらしい。シンプルな中にエスプリを効か せた絵と、物語の最後のせりふが印象的なこの絵本、クリスマスプレゼントにぴ ったりな話となっている。 <早川書房> http://www.litrans.net/maplestreet/p/hayakawa/index.htm 『ミミズ・フライの食べ方』(トマス・ロックウェル作/阿部里美訳):トムと ハックの頃から、アメリカの少年たちはしょうもないことに情熱を注ぎ、つまら ない意地を張ってきた。30年前に登場したこの作品にもそんな少年たちが描かれ る。ミミズを食べる。ばかばかしくも、相当の覚悟を要するこの難題。果たして クリアできるのか。しかし、今でも変わらずこの作品が読み続けられているとい うことは、アメリカ少年の心意気は現代でもなお受け継がれているということな のか? そうそう、作者はアメリカの心、ノーマン・ロックウェル氏のご子息だ。 <フェリシモ出版> http://www.litrans.net/maplestreet/p/felisimo/index.htm 『おっと あぶない』(マンロー・リーフ作/わたなべしげお訳):マンロー・ リーフ復刊絵本第2弾。何にでも興味を持つ子どもの生活は、危険に満ちている。 ひょっとしたら、たった3メートル歩くだけでも九死に一生を得ることが3回は 起きているかも……。そんな子どもたちに、作者は例のごとく警告を投げかける。 うんうん、ためになる絵本だとほくそえんでいるあなた。こんな注意をしてくれ る大人がいなくなったという事実を忘れてはいないだろうか? 子どもが反省す る本だと思ったら大間違いかも……。 <ソニー・マガジンズ> http://www.litrans.net/maplestreet/p/iwanami/index.htm 『フェアリー・ウォーズベレスの書』(ハービー・ブレナン作/種田紫訳):ア イルランドから、楽しいファンタジーがやってきた。数十年にわたり様々な分野 でエンタテイメントの限りをつくしてきた作者がお届けする、妖精、悪魔、人間 が入り混じって繰り広げられる物語。この話、人間といえども油断がならない連 中ばかりがでてくる。変な理由で離婚する親、宇宙人の襲撃を信じる元エンジニ アなど、どれだけ変か、とにかく読んで確かめてほしい。 <偕成社> http://www.litrans.net/maplestreet/p/kaisei/index.htm 『なぞの遺伝子研究所』(ジリアン・クロス作/安藤紀子訳/飯田貴子絵):6 人組が〈悪魔の校長〉と対決する人気シリーズ第3巻。ダイナが引っ越してきた、 遺伝子研究所のある村には不気味な気配が漂っていた。いつも同じ言葉を繰り返 す村人たちに、どこからか聞こえる変な音……。村はずれの研究所に隠された秘 密とは? 『まっくろヒヨコ』(ラスカル文/ピーター・エリオット絵/平岡敦訳):99羽 の黄色いヒヨコと、たった1羽のまっくろヒヨコ。自分はここの子じゃないと、 両親探しに出かけたヒヨコは……。大人のためのちっちゃな絵本、さて、その結 末は? <童話館出版> http://www.litrans.net/maplestreet/p/douwakan/index.htm 『ハーメルンの笛ふき男』(ロバート・ブラウニング作/ロジャー・デュボアザ ン絵/長田弘訳):イギリスの詩人、ロバート・ブラウニングがあの有名な伝説 を物語化していた。詩人による伝説の再話にデュボアザンが詩情あふれる絵をつ け、それを詩人が邦訳した。物語に、絵に酔ってほしい。 『ウィリーをすくえ! チム川をいく』(ジュディ・ブルック作/あきのしょう いちろう訳):野ねずみのチムとハリネズミのブラウンさんがひろったビンには、 かえるのウィリーからの、助けをもとめる手紙が入っていた! 勇敢なチムが活 躍するこの懐かしい絵本は、1979年の『ティムといかだのきゅうじょたい』(ま きたまつこ訳/冨山房)の新訳だ。 <あすなろ書房> http://www.litrans.net/maplestreet/p/asunaro/index.htm 『オリビア…ときえたにんぎょう』(イアン・ファルコナー作/谷川俊太郎訳) :おかえり、オリビア! また小悪魔ちゃんに会える……とおもったら。今度の 話は趣が違う!? おどろおどろしい表紙にオリビアだけでなく、こちらも震撼 させられそうだ。本邦初公開の「泣き顔オリビア」が見られるらしい。 『野菜とくだもののアルファベット図鑑』(ロイス・エイラト作/木原悦子訳) :ABC絵本は数あれど、これには驚かされること請け合いだ。なんと野菜と果 物で、アルファベットを網羅してしまったのだから。更に驚くことに、作者は出 てくる野菜と果物を購入し、描いて食べ、また購入し、描いて食べを繰り返し、 1年かかってこの絵本を完成させたとか。もちろん、ABC順に。1年の成果の、 見るからにジューシーな野菜・果物をごらんあれ。 <パロル舎> http://www.litrans.net/maplestreet/p/parol/index.htm 『きいろいくつした』(エレーヌ・リフ作/ふしみみさを訳):一度見たら忘れ られなくなりそうなシュールな絵。気になる作家が現れた。表紙の白い生きもの は羊。かたっぽだけがなくなった、まっきいろのくつしたを探しに出かける羊と は、話の方も、思わず引きずり込まれそうな不思議さが漂っているではないか。 羊はくつしたをみつけられるか? なんてことは置いておいて、リフ・ワールド をじっくり堪能したい1冊だ。 <理論社> http://www.litrans.net/maplestreet/p/riron/index.htm 『ゆきのともだち』(イアン・ホワイブロウ作/ティファニー・ビーク絵/木坂 涼訳):本を友達にひとり静かに暮らすコブタ。……こんな生活、身に覚えのあ る人もいるのでは? そんな人は、コブタといっしょに次の3つの言葉を覚える といい。「ねがい」「かわること」「ともだち」。さてさて、どんな変化が起き るかな? しんしんと降る雪のように、短い文のつながりが、緩やかに何かを伝 えてくれる絵本だ。 『テーブルモンキーのココモ』(ミヤハラヨウコ作):ココモと3人のきょうだ いは、力を合わせてお店をきりもりしている。おいしいケーキやココアにお客さ んも大満足。ところが、ある日大変なことがおこってしまう。みんなでハプニン グをのりきれるかな? <角川書店> http://www.litrans.net/maplestreet/p/kadokawa/index.htm 『マーティン・ピッグ』(ケヴィン・ブルックス作/林香織訳):カーネギー、 ガーディアン両賞の候補になった、イギリスで話題の新人が日本上陸。クリスマ ス前の1週間、少年の身に起こったことは? 「ブタ」という最悪の名前をもっ た彼に起きた、最悪の出来事を目撃しよう。 <アスラン書房> http://www.litrans.net/maplestreet/p/aslan/index.htm 『エリザベスは本の虫』(サラ・スチュワート文/デイビッド・スモール絵/福 本友美子訳):生まれてから、ずっと文字を追い続けるエリザベス。本の虫とは まさに彼女のこと。『リディアのガーデニング』のコンビによる、待望の2作目 だ。 <すえもりブックス> http://www.litrans.net/maplestreet/p/suemori/index.htm 『ゴールディーのお人形』(M・B・ゴフスタイン作/末盛千枝子訳):ゴール ディー・ローゼンツヴァイクは、亡くなった両親の後を継いで、木の人形作りを こつこつと続けている。ある日、世界中から集めた美しいものが置いてある、ミ スター・ソロモンの店で素晴らしいランプを見つけたローゼンツヴァイクは……。 「つくる」ことの大切さを忘れていないだろうか? 物を金を「動かす」ことに 慣れてしまった現代社会に一石を投じる作品なのかもしれない。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● やまねこ翻訳クラブ http://www.yamaneko.org/ 執筆 りんたん/ち〜ず/NON 編集 hanemi/ち〜ず/りんたん  あの読み物に、この絵本。たくさんの本の中から選ぶだけでも楽しいはず。 「やまねこ賞」の投票に、1人でも多くの参加をお待ちしております!(り) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●