●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━      週刊      やまねこ      A C T I V A T O R (FA-TEXT)      やまねこ翻訳クラブ・アクチベーター                       (2003年11月28日)                           No.123 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  編集・発行……やまねこ翻訳クラブ mail……m_acti@yamaneko.org ------------------------------------------------------------------------ 【目次】 ●勉強会に企画から参加してみよう! ●やまねこ賞番外編【こねこ部門】を開催中! ●掲示板ア・ラ・カルト ●メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ [学習室掲示板(会員限定)]勉強会に企画から参加してみよう! ------------------------------------------------------------------------ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/l2/c-board/c-board.cgi?id=211  やまねこ翻訳クラブでは、6年前の創設以来、数々の勉強会が行われてきた。 そのすべては会員による自主的な勉強会で、講師はいっさいいない。創設当初に 勉強会の企画・開催を主におこなってくれていた会員たちが、力をつけ勉強会を 卒業していく中、次なるその役割を担おうという頼もしい有志が、いま学習室掲 示板に集いつつある。  現在企画にあがっているのは、12月12日(金)締め切り(当日消印有効)の 「いたばし国際絵本大賞」の事後勉強会、ならびに、短編全訳勉強会、初級・中 級シノプシス勉強会など。特に、短編全訳と初級シノプシス勉強会の2企画は、 翻訳家を目指す者にとって大切な勉強のひとつである選書の段階に入っている。 勉強会への参加をご検討の方は、ぜひ、この課題本選びの段階から参加して、研 鑽を積んでほしい。  また、勉強会に臨むにあたって覚えておいてほしいのは、ただ参加するだけで は、勉強会の醍醐味のほんの一部しか享受できないということ。仲間たちと大い にコメントを交換しあい積極的に学んでこそ、大きな収穫が得られるのだ。それ ゆえに、「いつも参加するだけに終わってしまう」「もっと余すところなく吸収 したい」という会員には特に、進行役として、積極的に参加するチャンスを自ら つかむことを強くおすすめする。  さあ、勉強会から巣立っていかれた先輩たちに続くべく、これからの学習室を 大いに盛り上げていこう! ▽勉強会の記録 http://www.yamaneko.org/gakushu/rireki.htm ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ 非会員で、勉強会に興味のある方は入会案内ページへどうぞ。 http://www.yamaneko.org/info/guide.htm ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ ------------------------------------------------------------------------ [読書室掲示板]やまねこ賞番外編【こねこ部門】を開催中! ------------------------------------------------------------------------ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=12  お子さんたちはこの1年間にどんな本を読みましたか?という呼びかけから、 やまねこ賞番外編【こねこ部門】や、もっと小さな子の【ちびねこ部門】が始ま った。小3で30冊読んだつわものも登場し、盛り上がりを見せている。「ガール ズ」シリーズ(ジャクリーン・ウィルソン作/ニック・シャラット絵/尾高薫訳 /理論社)は、子どもたちにも大人気。何から何まで女の子好みの「小石通り」 シリーズ(シンシア・ライラント作/ウェンディ・アンダスン・ハルパリン絵/ 市河紀子訳/偕成社)も好評。同じ年齢でも、読んだ本はさまざまで、興味深い。 ------------------------------------------------------------------------ 掲示板ア・ラ・カルト ------------------------------------------------------------------------ @読書室掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=12 ・2003年度の全米図書賞が発表された。 http://www.yamaneko.org/award/index.htm 受賞作となった、Polly Horvath の "The Canning Season" を読んだやまねこ会 員から、「これまでのホーヴァートの作品より対象年齢が上で、完全なYA小説。 なんともいえない雰囲気をもった、ちょっとやみつきになるようなおはなし」と いう情報が寄せられている。 ・ウィットブレッド賞のショートリストが発表された。 http://www.yamaneko.org/award/index.htm ・やまねこ賞の投票が11月20日に締め切られた。投票をすませたやまねこ会員か ら、読書室に感想が寄せられている。 ・絵本部門、『ねんどぼうや』(ジョス・A・スミス絵/ミラ・ギンズバーグ文 /覚和歌子訳/徳間書店)に投票したよ〜という報告が続く。『ねんどぼうや』 旋風は「おはなし小部屋」にも広がっている。 ・『ゴールディーのお人形』(M・B・ゴフスタイン作/末盛千枝子訳/すえも りブックス)は、TRCの分類は読み物。やまねこ賞では絵本部門に投票するべ き? それとも読み物部門? 結論は絵本部門。 ・やまねこ賞オールタイム部門で、ロバート・コーミアの『わたしたちの鳴らす 鐘』(夏目道子訳/ほるぷ出版)と『チョコレート・ウォー』(北沢和彦訳/扶 桑社)を見つけたやまねこ会員。投票した人に読書室で声をかけ、コーミアにつ いて2人で熱く語り合った。没後3年、コーミアは不滅。 ・PHP研究所が『ライオン・ボーイ』の公式ホームページを開設。モニターの 感想の中に、やまねこ会員の名前を発見。 ・いろいろあったけれど、"Lyra's Oxford" (by Philip Pullman, illustrated by John Lawrence, David Fickling Books) の読書会をぜひ実現させよう。 ・アストリッド・リンドグレーン記念文学賞についての情報が寄せられた。 ・アストリッド・リンドグレーンが書いた、クリスマス関係の本を2冊。 "Polly hilft der Grossmutter" (von Astrid Lindgren, Bilder von Katrin Engelking, Verlag Friedrich Oetinger):クリスマスの1週間前、おばあちゃ んがけがをしてしまった。6歳のポリーにおばあちゃんのお手伝いができるだろ うか?(書誌情報はドイツ語版) 日本で『ぴちぴちカイサとクリスマスのひみ つ』(イロン・ヴィークランド絵/やまのうちきよこ訳/偕成社)として1977年 に出版された作品に新しい挿絵をつけて、2000年にドイツで再版されたもの。 『やかまし村のクリスマス (ポプラせかいの絵本 13)』(アストリッド・リン ドグレーン作/イロン・ヴィークランド絵/おざきよし訳/ポプラ社):おなじ みのやかまし村の子どもたちが、クリスマスを迎える。クリスマスの定番で、ス イスでは毎年この時期になるとかならず書店に並ぶ、ロングセラーだとか。日本 でもポプラ社から今年復刊された。 【更新リスト】 ・資料室:インタビューのコーナーの訳書リストが更新された。 ▽木坂涼訳書リスト http://www.yamaneko.org/bookdb/int/ls/kuno.htm ・読書室:レビュー集が更新された。 ▽千葉茂樹レビュー集 http://www.yamaneko.org/dokusho/shohyo/chiba/index.htm @喫茶室掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=13 ・「月刊児童文学翻訳」11月号の html 版と、オンライン書店街11月分を公開。 http://www.yamaneko.org/mgzn/index.htm(「月刊児童文学翻訳」html 版) http://www.yamaneko.org/mgzn/shop/2003/11a.htm(オンライン書店街) ・12月2日(火)に、エイダン・チェンバース氏のスペシャルトークが行われる。 演題は「書くこと・読むことの意味」。時間・場所・申し込み方法など詳しいこ とは、掲示板ならびに速報(イベント情報)で。 ▽速報(イベント情報) http://www.yamaneko.org/event/index.htm ・芦屋市立美術博物館の存続に、みなさまのお力を! 同館での「1920-30年代 ロシア絵本展」の情報もあり。 ・会員のちゃぴさんがお届けするメールマガジン「ちゃいるどぶっく・あっとら んどく」第11号は、前号に引き続きオトフリート・プロイスラーの作品で、『ク ラバート』(中村浩三訳/偕成社)。 http://homepage3.nifty.com/mioyuki/attorandoku.html(定期購読申し込み) http://homepage3.nifty.com/mioyuki/backnumber.html(バックナンバー) @お菓子板掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=15 ・ウサギシチューを作るイベントに参加しました。 ・「月刊児童文学翻訳」の「お菓子の旅」コーナーで取り上げられたマカロンと ラミントンを作りました。写真付き! http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2003/09a.htm#okashi(9月号 マカロン) http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2003/11a.htm#okashi(11月号 ラミントン) @おはなし小部屋掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=14 ・『あらしのよるに』(木村裕一作/あべ弘士絵/講談社)のガブとメイに、絵 てがみをおくろう! ・次回の、おはなしこねこの会による池袋ジュンク堂でのミニおはなし会は、12 月13日(土)15:30から。 ・『ねんどぼうや』ついに男子中高生をも恐怖におとしいれる。さらに、「一言 感想集」なるツリーも伸びはじめている。 @広場掲示板@(会員限定) http://www.yamaneko.org/cgi-bin/l2/c-board/c-board.cgi?id=212 ・やまねこ定例の夜チャットが隔月で2時間に。来月は、昼チャットが12月4日 (木)12:00-13:00、夜チャットが12月21日(金)22:00-23:00に開催される。 ・やまねこ翻訳クラブが所属する《出版翻訳ネットワーク》から、トップページ の記事と、他クラブの新しい企画をご紹介。 「業界とのコネクションをいかに形成するか」(http://www.litrans.net/) LTN娯楽小説翻訳クラブ(http://litrans.jp/ent/) ▽「西洋冒険譚翻訳倶楽部」《エコー・フォース》隊員養成プログラム http://litrans.jp/ent/pukiwiki14/pukiwiki.php?%A5%A8%A5%B3%A1%BC%A1%A6%A 5%D5%A5%A9%A1%BC%A5%B9(URLが長いため2行にしてあります) @学習室掲示板@(会員限定) http://www.yamaneko.org/cgi-bin/l2/c-board/c-board.cgi?id=211 ・中級シノプシス勉強会は常時、参加受付中。 http://www.yamaneko.org/gakushu/open/rm02.htm ★現在進行中または予定されている勉強会の情報はこちらでどうぞ★ http://www.yamaneko.org/gakushu/open/index.htm @子どもの本のページ@ http://www.litrans.net/c-board/c-board.cgi?id=05 ・おすすめのクリスマス絵本は? ・かわさき市民アカデミー講座ブックレット『子どもの本とは何か』(清水真砂 子著)と『絵本編集者の眼―エッツ『もりのなか』を読む』(松居直著)を読み ました(いずれも、かわさき市民アカデミー出版部刊)。 ------------------------------------------------------------------------ メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ http://www.litrans.net/maplestreet/index.htm <朔北社> http://www.litrans.net/maplestreet/p/sakuhoku/index.htm 『ジンクス』(マーガレット・ワイルド作/もりうちすみこ訳):ジンクスと呼 ばれる少女ジェン。彼女と彼女をとりまく人々の心情を、繊細な散文で表した作 品だ。作者のワイルドは、南アフリカで生まれ、30年前からオーストラリアで暮 らしている。 〜「うら庭のエンジェル」シリーズ〜  『うら庭のエンジェル』『エンジェルのおるすばん』『エンジェルとお母さんの 恋人』『エンジェルとお母さんの結婚』『エンジェルとあたらしい家族』:(ジ ュディ・デルトン作/岡本浜江訳):エンジェルとボロはきょうだい。エンジェ ル10歳、ボロ4歳。お母さんと3人家族だから、お姉ちゃんのエンジェルは弟の 面倒をみないといけない。これは全く大変な仕事なのだ。だけどエンジェルが大 奮闘する姿には、なぜかくすりとさせられる。3人だった家族が巻を追うごとに 増えてにぎやかになっていくのは、シリーズならではの楽しみだ。ところで、も ちろんこのきょうだい、本当はこんなへんてこな名前ではないので、念のため。 <文溪堂> http://www.litrans.net/maplestreet/p/bunkeido/index.htm 『クリスマスの夜はきをつけて!』(ジュリー・サイクス作/ティム・ワーンズ 絵/たなかあきこ訳):今年もこのコンビがクリスマスを楽しくしてくれる。ち ょっとぬけてるこのサンタには、読んでいておもわず声をかけたくなる。「あっ! きをつけて、サンタさん」 <金の星社> http://www.litrans.net/maplestreet/p/kinhoshi/index.htm 『ホバート』(アニタ・ブリッグズ作/金原瑞人訳/落合恵絵):詩をつくる、 歌をうたう、アクロバットをする、そしてタップダンスをするのが得意なブタの きょうだい。こんな多才なブタ君たちが食肉会社に売られるだって!? これは 大変大さわぎ。自分たちの運命に立ち向かったブタきょうだいに未来はあるのか? <あすなろ書房> http://www.litrans.net/maplestreet/p/asunaro/index.htm 『クリスマスのうたの絵本』(H・A・レイ作):ひとまねこざるの作者が描い たクリスマスソング集。「もみの木」「きよしこの夜」など、おなじみの10曲に ピアノ伴奏用の譜面が付いている。ピアノを弾けない人は耳でなく、楽しい音符 を目で楽しもう。 『急行「北極号」』(クリス・ヴァン・オールズバーグ作/村上春樹訳):サン タクロースを信じる子だけがいける、不思議な旅……オールズバーグと村上春樹 によるクリスマス絵本の定番が、16年ぶりに改訳された。 『くんくまくんときゅんまちゃん』(今村葦子作/菊池恭子絵):なぜだか、妹 をいじめたくなってしまうお兄ちゃんのくまくん。でも、妹のきゅんまちゃんだ ってやられてばっかりじゃない。だけどやっぱりふたりはなかよし。わが子、親 戚の子、近所の子……どの子にもこんなことあるあるとつい微笑んでしまう。子 どもの日常を生き生きと再現した「こぐまのちいさなおはなし」シリーズの1巻 目。  <あかね書房> http://www.litrans.net/maplestreet/p/akane/index.htm 『ナム・フォンの風』(ダイアナ・キッド作/もりうちすみこ訳/佐藤真紀子絵) :ボートピープルを覚えているだろうか? 国の体制に賛同できずにベトナムを 逃げ出した人々。小さなボートは荒波にもまれ、多くの国で受け入れてもらえず、 たくさんの人が命を失った。でも、ナム・フォンは生きている。オーストラリア でおじさんとおばさんといっしょに。生き別れになった両親をおもい、背負わさ れた悲しみの大きさに耐え、自分の殻に閉じこもってしまった少女の心が開放さ れる過程を描く。 <福音館書店> http://www.litrans.net/maplestreet/p/fukuinkn/index.htm 『グースにあった日』(キャリ・ベスト文/ホリー・ミード絵/まえざわあきえ 訳):「わたし」は心臓がどっくん、どっくんします。どうしたの、どうして一 本足なの?――少女は一本足のグースに出会い、春・夏ずっと見守り続けた。そ して季節は秋。渡り鳥が移動を開始する時、グースは……。 <ほるぷ出版> http://www.litrans.net/maplestreet/p/holp/index.htm 『クリスマス・イブ』(マーガレット・ワイズ・ブラウン文/ベニ・モントレソ ール絵/矢川澄子訳):雪の降るクリスマス・イブの夜、子どもたちが下の部屋 で見たものは……。巨匠ワイズ・ブラウンの遺作に、モントレソールが美しい絵 をつけた傑作絵本が復刊となった。ファンには願ってもないクリスマス・プレゼ ントだ。 『リックとリック』(エリック・バトゥー作/天沼春樹訳):ちいさなおおおと こと、おおきなこびと……。共通点は、自分の国ではふたりとも厄介者だという こと。こんなふたりが出会ったらどうなるか。『あかねこくん』(もきかずこ訳 /フレーベル館)、『せんそう』(石津ちひろ訳/ほるぷ出版)など、色の使い 方に技ありの作者が、今度はどんな世界を見せてくれるのだろうか。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● やまねこ翻訳クラブ http://www.yamaneko.org/ 執筆 ち〜ず/hanemi/NON 編集 hanemi/ち〜ず/りんたん やまねこ賞の投票がきっかけで、読書室やおはなし小部屋でツリーがのびて います。好きな本について語り合うのって、楽しいですね。(は) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●