●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━      週刊      やまねこ      A C T I V A T O R (FA-TEXT)      やまねこ翻訳クラブ・アクチベーター                       (2004年4月23日)                           No.133 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  編集・発行……やまねこ翻訳クラブ mail……m_acti@yamaneko.org ------------------------------------------------------------------------ 【目次】 ●カーネギー賞とケイト・グリーナウェイ賞候補作を総復習! ●掲示板ア・ラ・カルト ●メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ [読書室掲示板]カーネギー賞とケイト・グリーナウェイ賞候補作を総復習! ------------------------------------------------------------------------ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?cmd=;id=22  2003年度のカーネギー賞とケイト・グリーナウェイ賞のショートリスト(最終 候補作)の発表を1週間後の4月30日に控えて、ロングリスト作品をもう一度お さらいしてみよう。  ロングリストに選ばれた作品の中には、ガーディアン賞、スマーティーズ賞、 プリンツ賞の受賞作や候補作となった作品もあり、やまねこ翻訳クラブのサイト や出版翻訳ネットワークのメープルストリートでレビューが読める作品も多い。 すでに邦訳が出ている作品も少なくない。 〈レビューが読める作品〉 ・"The Fire Eaters" by David Almond  http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2003/10b.htm#fireeate ・"Lucas" by Kevin Brooks  http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2003/10b.htm#lucas ・"A Gathering Light" Jennifer Donnelly (米国版タイトル "A Northern Light")  http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2004/02b.htm#n_light ・"The Curious Incident of the Dog in the Night-time" by Mark Haddon (『夜中に犬に起こった奇妙な事件』小尾芙佐訳/早川書房)  http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2003/10b.htm#curious ・"Follow Me Down" by Julie Hearn (『チェンジリング・チャイルド』海後礼子訳/ソニー・マガジンズ)  http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2003/06b.htm#hyomi ・"Harry Potter and the Order of the Phoenix" by J. K. Rowling (『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』松岡佑子訳/静山社より9月1日刊 行予定)  http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2003/07b.htm#myomi ・"The Speed of the Dark" by Alex Shearer  http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2003/10b.htm#speedoft ・"The Amulet of Samarkand" by Jonathan Stroud (『バーティミアス サマルカンドの秘宝』金原瑞人・松山美保訳/理論社)  http://www.litrans.net/maplestreet/p/riron/index.htm ・"Lavender" by Posy Simmonds (『ラベンダー せかいいちゆうかんなうさぎ』さくまゆみこ訳/あすなろ書房)  http://www.litrans.net/maplestreet/p/asunaro/index.htm  また、ロングリスト作品を読んだ人から、読書室掲示板にレビューや感想が続 続と寄せられている。 〈読書室でレビューが読める作品〉 ・"The Opposite of Chocolate" by Julia Bertagna(発言番号#501) ・"Grass for His Pillow" by Lian Hearn(発言番号#598) ・"Eagle Strike" by Anthony Horowitz (『イーグルストライク 女王陛下の少年スパイ!アレックス』森嶋マリ訳/荒 木飛呂彦絵/集英社)(発言番号#395) ・"Some Dogs Do" by Jez Alborough (『うきうきしたら』たがきょうこ訳/徳間書店)(発言番号#439) ・"The Dragon Machine" illustrations by Wayne Anderson, text by Helen Ward (『ドラゴン・マシーン』岡田淳訳/BL出版)(発言番号#660) ・"Beegu" by Alexis Deacon (『ともだちになって』いずむらまり訳/徳間書店)(発言番号#439) ・"A Chick Called Saturday" illustrations by Brita Granstrom, text by Joyce Dunbar(発言番号#450) ・"The Snail and the Whale" illustrations by Axel Scheffler, text by Julia Donaldson(発言番号#451) ・"Two Frogs" by Chris Wormall(発言番号#15)  なお、受賞作の発表は7月。 http://www.carnegiegreenaway.org.uk//press/pres_car_04.html                       (カーネギー賞ロングリスト) http://www.carnegiegreenaway.org.uk//press/pres_green_04.html                 (ケイト・グリーナウェイ賞ロングリスト) http://www.litrans.net/                (出版翻訳ネットワーク 出版翻訳ニュース) ------------------------------------------------------------------------ 掲示板ア・ラ・カルト ------------------------------------------------------------------------ @読書室掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?cmd=;id=22 ・2004年国際アンデルセン賞が発表された。 http://www.ibby.org./Seiten/03_news.htm#andersen_winners                           (IBBYのサイト) ・オーストラリア児童図書賞ショートリストが発表された。受賞作の発表は8月 20日の予定。 http://www.yamaneko.org/award/index.htm(速報 海外児童文学賞) http://www.cbc.org.au/short04.htm(オーストラリア児童図書評議会のサイト) ・2003年度のネビュラ賞が発表になった。Best Novella にニール・ゲイマンの "Coraline"(『コララインとボタンの魔女』金原瑞人・中村浩美訳/角川書店) が選ばれた。 http://www.sfwa.org/awards/2004/nebwinners2003.html                         (ネビュラ賞公式サイト) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%A9%E8%B3%9E                          (ネビュラ賞について) ・オランダで出版されたヤングアダルト作品を対象とした、金・銀のキス賞が4 月1日に発表された。銀のキス賞に選ばれた2作品と佳作のうち1作品は、すで に邦訳が出ている。 http://www.cpnb.nl/persberichten/2004/gz_01-04.html(公式サイト) ・アニメ「世界名作劇場」の思い出。原作に忠実だった「赤毛のアン」。原作 とは別物だったけれど、アニメはアニメとして楽しめた「母をたずねて三千里」 や「あらいぐまラスカル」など。 ・"Kitten's First Full Moon"(by Kevin Henkes, Greenwillow Books/HarperCollins)は、猫好きの人へのプレゼントに最適? モノトーンの 表紙は書店では逆に目立つかもしれない。 ・前号のメープル情報で紹介した『ママは行ってしまった』(クリストフ・ハイ ン作/松沢あさか訳/さ・え・ら書房)。きれいな色合いの表紙と美しいお話の 余韻にひたる。 ・4月15日(木)午後8時40分、"Ella Sarah Gets Dressed"(by Margaret Chodos-Irvine, Harcourt Children's Books)の作者、マーガレット・ショード ス‐アーバインの講演会とサイン会が、作者の地元、米国シアトルの児童書店で 開催された。作者が自ら新刊絵本 "My House is Singing"(text by Betsy R. Rosenthal, illustrations by Margaret Chodos-Irvine, Harcourt Children's Books)を朗読し、絵本制作の裏話なども披露。その後クッキーとレモネードが 出され、サイン会へ。ご主人と2人の娘さんも出席し、和やかな1時間だった。 http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2004/03b.htm#ellasara                 ("Ella Sarah Gets Dressed" のレビュー) ・『アナベル・ドールの冒険』(アン・M・マーティン、ローラ・ゴドウィン作 /ブライアン・セルズニック絵/三原泉訳/偕成社)を読んだあとは、家の人形 も夜こっそり動きまわっているような気がしてくる。 ・「月刊児童文学翻訳」4月号書評編で紹介されていた、韓国の絵本『かぜひい ちゃった日』(キム・ドンス作・絵/ピョン・キジャ訳/岩崎書店)は、本当に かわいらしいお話。 http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2004/04b.htm#hehon                   (『かぜひいちゃった日』のレビュー) 【新刊絵本】 ・『なんだってしてあげるよ』(ジョン・ウォレス文/ハリー・ホース絵/さく まゆみこ訳/あすなろ書房):小さいくまのチャーリーは大きいくまのジンジャ ーが大好き。一生懸命ジンジャーのお手伝いをするけれど、うまくいきません。 そんなチャーリーにジンジャーが頼んだことは? お手伝いしたがる子どもを、 自分でやったほうが早いのに……と思いながらも、ぐっとがまんして見守ってい る親たちの共感を呼びそう。 ・『だめだめ、デイジー』(ケス・グレイ文/ニック・シャラット絵/よしがみ きょうた訳/小峰書店):ママに「だめだめ」と注意されるたびに、「ママだっ てやっているでしょ」と言い返すデイジー。ママが最後に取った手段は……? 『ちゃんとたべなさい』(よしがみきょうた訳/小峰書店)コンビによる第2弾。 母と娘特有のバトルに、娘を持つ母親は苦笑。 ・『ペドロの作文』(アントニオ・スカルメタ文/アルフォンソ・ルアーノ絵/ 宇野和美訳/アリス館):メープルストリートにも登場している、軍事政権下に 育つ子どもたちを描いた絵本。この絵本を読んだ子どもが平和の意味を考えるこ と、そして、みんなが幸せに生きる世の中になることを願う。 【新刊読み物】 ・『いつまでもベストフレンド』(サラ・デッセン作/おびかゆうこ訳/徳間書 店):主人公のハレーは、もうすぐ16歳になる内気な女の子。親友スカーレット のボーイフレンド、マイケルの死をきっかけに、さまざまな経験をし、変わって いく。同じ作者の『夏の終わりに』(おびかゆうこ訳/徳間書店)もおすすめ。 ・『子どもを本好きにする50の方法〈+おすすめ本300冊〉』(さくまゆみこ著 /柏書房):編集者・翻訳者として長いキャリアをもつ著者が、自分の経験を通 して、子どもを本好きにする方法を伝授。「マンガを読んでもかまわない」「読 書はいつから始めても遅いということはない」という言葉に、安心させられる。 メープルストリートでも紹介されている。 ・『チャーリーと真実のどくろ』(ブルース・コウヴィル作/金原瑞人・大谷真 弓訳/茂利勝彦絵/講談社):うそばかりついている少年、チャーリーは、大好 きな沼が埋め立てられると聞いて、またうそをつき、悪がきたちに追いかけられ る。見たこともない店に入り込んで、店にあったどくろをうっかり家に持ち帰っ てしまったため、のろいをかけられ、うそがつけなくなってしまう。『ジェニフ ァーと不思議なカエル』『ジェレミーとドラゴンの卵』『ラッセルとモンスター の卵』に続く、マジックショップシリーズ第4弾。 【未訳絵本】 ・"At Home in This World"(by Jean MacLeod, Illustrations by Qin Su, EMK Press):幼いころ中国からアメリカに養子にきた女の子が、生まれてからこれ までの人生を振り返る。大人の視点から見た養子問題とはちがった、ほろ苦い味 わいがある。 ・"I Love You Like Crazy Cakes"(by Rose Lewis, Illustrations by Jane Dyer, Little Brown & Co):中国へ赤ちゃんを養子に迎えにいき、一緒に帰国 して最初の夜がふけるまでが描かれている。丁寧に描かれた絵は、写真のように リアルで、まるでアルバムをめくっているよう。 ・"Over the Moon: An Adoption Tale"(by Karen Katz, Henry Holt and Company):中南米から養子を迎えた夫婦の話。色鮮やかで、赤ちゃんを迎える 夫婦のうきうきした気持ちが伝わってくる。 ・Music for Alice(by Allen Say, Walter Lorraine Books/Houghton Mifflin): 子どものころから、踊ることが大好きだったアリス。大人になり、踊りはあまり 得意でないマークと結婚。そして第2次大戦が勃発。収容所に入れられ、戦後無 一文から再出発。踊る時間などなかった。わずか32ページの絵本の中に、実在の 女性、アリス・スミダさんの一生が凝縮されている。表紙に描かれたアリスのポ ートレートは一見の価値あり! ・"The Cat Who Walked Across France"(text by Kate Banks, illustrations by Georg Hallensleben, Frances Foster Books/Farrar Straus & Giroux):南 仏の海岸でおばあさんと猫は幸せに暮らしていた。おばあさんが亡くなり、遠く 離れた場所へ連れて行かれた猫は、おばあさんとの思い出がつまった場所をめざ して、長い旅に出る。猫好き、フランス好き、美術好きにはおすすめの1冊。ケ イト・バンクスとゲオルク・ハレンスレーベンのコンビによる絵本は、『おつき さまはきっと』(さくまゆみこ訳/講談社)が邦訳出版されている。 【未訳読み物】 ・"YELL-Oh Girls!: Emerging Voices Explore Culture, Identity, and Growing Up Asian American"(Edited by Vickie Nam, Quill/HarperCollins): 韓国出身の両親の元に生まれてアメリカで育ち、アイデンティティの確立やマイ ノリティとしての疎外感を経験した若い女性が、10代〜20代のアジア系女性に声 をかけ、編纂したアンソロジー。 http://www.yellohgirls.com/main.html(Vickie Nam の公式サイト) ・"Grass for His Pillow (Tales of the Otori, Book 2)"(by Lian Hearn, Picador):タケオは愛するカエデと別れて自分の父親の一族のもとへ行くが、一 族の考え方や厳しい掟に共感できず、苦しむ。一方、長い人質生活から開放され、 家族のもとに戻ったカエデは、荒れ果てた実家の様子にショックを受け、精神を 病んだ父に代わって自分が領地を治めようと決意するが……。戦国時代の日本に 似た世界を舞台にしたファンタジー。本年度カーネギー賞ロングリスト作品。全 3部作で、続編 "Brilliance of the Moon" で完結する予定。第1作、"Across the Nightingale Floor" は昨年のカーネギー賞最終候補作となった。 http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2003/07b.htm#acrossth              ("Across the Nightingale Floor" のレビュー) ・"kira-kira"(by Cynthia Kadohata, Atheneum):1950年代。ケイティーとリ ンの両親はアイオワ州でアジア系食料品店を営んでいた。商売がうまくいかない ため店をたたみ、伯父の世話で両親はジョージア州に仕事を見つけ、一家でジョ ージア州に引っ越した。全米で人種差別のあった時代、ジョージア州のような南 部では差別は激しかった。一般向けの小説 "The Floating World"(『七つの月』 荒このみ訳/講談社)で高い評価を受けているシンシア・カドハタによる、初の 児童書。 〜資料室〜 【更新リスト】 ▽スーザン・プライス作品リスト http://www.yamaneko.org/bookdb/author/p/sprice.htm ▽ジャン・マーク作品リスト http://www.yamaneko.org/bookdb/author/m/jmark.htm @喫茶室掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=13 ・"Ella Enchanted"(原作『さよなら、「いい子」の魔法』/ゲイル・カーソン・ レヴィン作/三辺律子訳/サンマーク出版)の映画を娘といっしょに見ました。 http://www.miramax.com/ellaenchanted/index.html ・フィリップ・プルマン作『花火師リーラと火の魔王』(なかがわちひろ訳/ポ プラ社)が「ライラの冒険」シリーズ(大久保寛訳/新潮社)よりも先に映画化 される模様。情報を求む! ・翻訳家、金原瑞人さんの公開インタビューに行ってきました。 ・メールマガジン「月刊児童文学翻訳」2004年4月号の html 版を公開。今月か ら書店街と統合し、直接オンライン書店に飛べるようになった。 http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2004/04a.htm(情報編) http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2004/04b.htm(書評編) @お菓子掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=15 ・お菓子板、大ブレイク中! とどまるところを知らぬ、食べ物好き嫌いツリー。 @おはなし小部屋掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=14 ・おはなしこねこの会のミニおはなし会、★明日4月24日(土)15:30から★、 池袋・ジュンク堂8階児童書売り場じゅうたんスペースにて。 @広場掲示板@(会員限定) http://www.yamaneko.org/cgi-bin/l2/c-board/c-board.cgi?id=212 ・4月の定例チャット★夜の部は今晩★22:00-23:00★! 初めての方もお気軽 にどうぞ。 ・5月の定例チャット★昼の部は5月6日(木)12:00-13:00★、夜の部は5月 21日(金)22:00-24:00の2時間。 ・関西では、芦屋に続き、スイス在住会員の一時帰国にあわせ大阪でもオフ会が 開催された。 ・「南アフリカエイズ孤児絵画・写真展」のお知らせ。4月26日(月)〜30日 (金)東京・丸の内のトウキョウマリンギャラリーにて。詳しくは広場掲示板で。 @学習室掲示板@(会員限定) http://www.yamaneko.org/cgi-bin/l2/c-board/c-board.cgi?id=211 ・"Bad Alice"(by Jean Ure)を課題本とする初級シノプシス勉強会がいよいよ 始まった。 ・中級シノプシス勉強会に新たな参加者が。こちらは申し込み常時受付中。 ★現在進行中または予定されている勉強会の情報はこちらでどうぞ★ http://www.yamaneko.org/gakushu/open/index.htm(勉強会の予定) ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ 非会員で、勉強会に興味のある方は入会案内ページへ。 http://www.yamaneko.org/info/guide.htm ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ @子どもの本のページ@ http://www.litrans.net/c-board/c-board.cgi?id=05 ・アンデルセン童話「旅の道づれ」の道づれが誰だか、最後のほうまでわからな かった! ------------------------------------------------------------------------ メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ http://www.litrans.net/maplestreet/index.htm http://www.litrans.net/maplestreet/maple.rdf           (メープルストリート更新履歴を RSS リーダーで読める) <国土社> http://www.litrans.net/maplestreet/p/kokudsha/index.htm 『想像と個性の競演 モダン・アートのはじまり』(アントニー・メイソン著/ 木村尚美訳):「名画で見る世界のくらしとできごと」シリーズ第3巻。1900年 代に入り、ピカソやダリなど大胆な画風の芸術家たちが現れる。現代美術の礎を 築いた新世代の画家たちが求めていたものとは――その想いを知り、理解を深め る。(「マティス展」のお知らせあり。詳しくは上記のURLから。) 『マルチ・メディアと美術 現代美術のゆくえ』(アントニー・メイソン著/八 木恭子訳):同シリーズ第4巻(最終巻)。20世紀後半の美術史や作品が紹介さ れる。モビールなど身近な芸術も取り上げられ、さまざまな美術の存在を知るこ とができる。現在活躍中の芸術家の情報に触れることができるのも、この巻なら ではの魅力。 <パロル舎> http://www.litrans.net/maplestreet/p/parol/index.htm 『マルラゲットとオオカミ』(マリイ・コルモン文/ゲルダ・ミューラー絵/ふ しみみさを訳):フランスのロングセラー絵本「ペール・カストール」シリーズ の1冊。キノコをとりに森に出かけたマルラゲットが、突然オオカミに襲われた。 ところが思わぬハプニングが起き、ふたりの間に友情が芽生える。 『つきねこ』(アルベルティーヌ・ドゥルタイユ作/ふしみみさを訳):自由で 気ままなのらねこが、月と追いかけっこをしたり野原をかけめぐったり。そして、 窓が開いていた家の中にまではいりこみ……。こちらも「ペール・カストール」 シリーズの1冊。 <セーラー出版> http://www.litrans.net/maplestreet/p/sailor/index.htm 『だれかさんの目』(マイケル・グレイニエツ作/ほそのあやこ訳):知らない だれかさんとお話しするときは目を見るようにとママからいわれた、子ザルのぺ ぺ。ある日「だれかさん」の目を見ていたら……。 ▽グレイニエツさん&ほそのさんのインタビュー(やまねこ翻訳クラブ・資料室) http://www.yamaneko.org/bookdb/int/grejniec.htm <ほるぷ出版> http://www.litrans.net/maplestreet/p/holp/index.htm 『うさぎのおうち』(マーガレット・ワイズ・ブラウン文/ガース・ウィリアム ズ絵/松井るり子訳):絵本の黄金コンビによる1冊。春のひざしのなか、こう さぎが自分にぴったりの家はないかとさがしに出かけるが、なかなか見つからな い。さて、こうさぎのおうちはどこに? ▽マーガレット・ワイズ・ブラウン邦訳作品リスト (やまねこ翻訳クラブ・資料室) http://www.yamaneko.org/bookdb/author/b/mwbrow_j.htm 『ねぇ、わたしのことすき?』(カール・ノラック文/クロード・K・ディボワ 絵/河野万里子訳):「ハムスターのロラ」シリーズ第5弾。弟のテオが生まれ、 ロラはうれしくていっしょにあそぼうとする。けれどもテオは、ないてばかり。 ちょっぴりさびしくなったロラは……。 『すべての子どもたちのために 子どもの権利条約』(デズモンド・ツツ前書き /キャロライン・キャッスル文/ジョン・バーニンガムほか絵/池田香代子訳): 条文をシンプルな表現にし、世界的に著名な画家15名が絵を添えた。子どもにも わかりやすい、親子で読める子どもの権利条約の絵本。 <岩崎書店> http://www.litrans.net/maplestreet/p/iwasaki/index.htm 『かぜひいちゃった日』(キム・ドンス作/ピョン・キジャ訳):雪の日の夜、 オンマ(お母さん)に買ってもらったダウンジャケットを着た女の子は、羽根が 1枚飛び出しているのに気づいた。どうしてだろう? 考えているうちに眠って しまい……。2002年ポリム創作絵本公募展(韓国)優秀賞受賞作。 <柏書房> http://www.litrans.net/maplestreet/p/kashiwa/index.htm 『子どもを本好きにする50の方法〈+おすすめ本300冊〉』(さくまゆみこ著/ 柏書房):赤ちゃんから中・高生までと、幅広い年齢の子どもたちが読書習慣を 身につけられるように導くヒントが書かれている。テーマ別に分類された「おす すめ本300冊」は見やすく、内容紹介も充実している。 <アリス館> http://www.litrans.net/maplestreet/p/alice/index.htm 『ペドロの作文』(アントニオ・スカルメタ文/アルフォンソ・ルアーノ絵/宇 野和美訳):軍事政権の渦に飲み込まれようとしている1970年代のチリ、ペドロ たちは学校で軍人の監視のもと、「わが家の夜のすごしかた」という作文を書か されることに。チリ本国での発表は許されず、20年以上たった2000年にベネズエ ラで刊行された。2003年度ユネスコ児童書賞などを受賞している。 <講談社> http://www.litrans.net/maplestreet/p/kodansha/yomi/index.htm 『ロラおばちゃんがやってきた』(フーリア・アルバレス作/神戸万知訳):両 親の離婚でヴァーモントに引っ越し、ママとの3人暮らしが始まったミゲルとフ ァニータ。そこへ、ドミニカ共和国からロラおばちゃんがやってきた。とびきり あったかいおばちゃんは、おいしい料理やお話でみんなの心を和ませてくれる。 でも、いつまでミゲルたちのところにいてくれるのだろう……。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● やまねこ翻訳クラブ http://www.yamaneko.org/ 執筆 ち〜ず/りんたん 編集 ち〜ず/hanemi/りんたん カーネギー賞とケイト・グリナウェイ賞の最終候補作発表まで、あと1週間とな りました。私が今読んでいる作品は、その中に残っているでしょうか?(は) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●