●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━      週刊      やまねこ      A C T I V A T O R (FA-TEXT)      やまねこ翻訳クラブ・アクチベーター                       (2004年6月25日)                           No.137 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  編集・発行……やまねこ翻訳クラブ mail……m_acti@yamaneko.org ------------------------------------------------------------------------ 【目次】 ●《カーネギー賞&ケイト・グリーナウェイ賞候補作を読もう会》 ●掲示板ア・ラ・カルト ●メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ [特設掲示板]《カーネギー賞&ケイト・グリーナウェイ賞候補作を読もう会》 ------------------------------------------------------------------------ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=cg2004  カーネギー賞&ケイト・グリーナウェイ賞授賞式まで、あと2週間と迫り、 《読もう会》も終盤に入っている。新たに、ケイト・グリーナウェイ賞候補作、 "Always and Forever"(text by Alan Duarant, illustrations by Debi Gliori, Doubleday)のレビューがアップされた。カワウソとモグラとキツネとウサギの 4匹が森で暮らしていたが、キツネが病気になり、死んでしまう。残された3匹 が悲しみを乗り越えていくまでの物語が、ユーモアを交えてあたたかく描かれて いる。画家デビ・グリオリは絵本だけでなく読み物作品も発表しており、『ピュ ア・デッド・マジック―うちの家族はチョー魔法―』(せなあいこ訳/評論社) がこの3月に邦訳出版されている。  ケイト・グリーナウェイ賞に比べると、カーネギー賞候補作は、やまねこ会員 の間でかなり有力視されている作品があるため、今ひとつ盛り上がりに欠けてい る感がある。そんな中、"Sisterland"(by Linda Newbery, David Fickling Books)を読んだ人から感想が寄せられている。多彩なテーマが数多く織り込ま れていることもあり、370ページと分厚いが、読後感はさわやかとのこと。 ▽《読もう会》の企画についてはこちらで(「やまねこACTIVATOR」No.134) http://macky.nifty.com/cgi-bin/bndisp.cgi?M-ID=fishpower&FN=20040514103034  ところで、"Sisterland" と前号でご紹介した "Bob Robber and Dancing Jane" (text by Andrew Matthews, illustrations by Bee Willey, Jonathan Cape Children's Books)のレビューが、7月15日発行のメールマガジン「月刊児童文 学翻訳」7月号書評編に掲載される予定だ。どうぞお楽しみに。 ※会員以外の方で購読をご希望の場合はぜひ以下のサイトからお申し込みを!  http://www.yamaneko.org/mgzn/ 無料 ------------------------------------------------------------------------ 掲示板ア・ラ・カルト ------------------------------------------------------------------------ @読書室掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?cmd=;id=22 ・Booktrust Teenage Prize のショートリストが発表になった。受賞作の発表は 11月4日。  http://www.bookheads.org.uk/2004_prize/shortlist.php4 ・『ホエール・トーク』(クリス・クラッチャー作/金原瑞人・西田登訳/青山 出版社)を某グループでキャスティングして楽しむ。"Stotan!" など、クリス・ クラッチャーの未訳作品の日本での紹介が待たれる。 ・『ママが おうちに かえってくる!』(ケイト・バンクス文/トメク・ボガ ツキ絵/木坂涼訳/講談社)のリズミカルな文章に、早くおうちに帰りたいママ、 ママの帰りが待ち遠しい家族の気持ちが伝わってくる。 ・『チョコレート・アンダーグラウンド』(アレックス・シアラー作/金原瑞人 訳/求龍堂)を読むと、第二次世界大戦下の某政党を思い出さずにはいられない。 大切なテーマなので、多くの人に読んでもらいたい。 ・『魔女のこねこゴブリーノ』(アーシュラ・ウィリアムズ作/中川千尋訳/平 出衛絵/福音館書店)を気に入って、繰り返し読んでいる子どもたちが続出。 ・借りている本を延滞すると、怖い取立てがくる日本のとある図書館。延滞者に は罰金のあるアメリカの図書館、他の図書館から取り寄せると手数料を取られる イギリスの図書館、延滞料金を払わないと卒業できない日本の某大学……。人気 図書の予約60人待ちにもびっくり。 ・『チョコレート・アンダーグラウンド』の主人公たちを、あの2人組でキャス ティングしながら読む。 ・『ちいさなちいさな王様』(アクセル・ハッケ作/ミヒャエル・ゾーヴァ絵/ 那須田淳・木本栄共訳/講談社)を読むと、忘れかけていたものが見つかる。 ・「月刊児童文学翻訳」6月号書評編でも紹介された『ロラおばちゃんがやって きた』(フーリア・アルバレス作/神戸万知訳/講談社)。ロラおばちゃんの明 るさが本当に楽しい。  http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2004/06b.htm#hyomi               (『ロラおばちゃんがやってきた』のレビュー) ・『ホリス・ウッズの絵』(パトリシア・ライリー・ギフ作/もりうちすみこ訳 さ・え・ら書房)の主人公ホリスは、『魔女のこねこゴブリーノ』の主人公、ゴ ブリーノとイメージが重なる。 ・「メープルストリート新刊情報」で『ダルシマーを弾く少年』(ブライアン・ セルズニック絵/大島英美訳/第三編集部)が紹介されているトア・セイドラー。 最新作 "Toes" は、ガブリエル・バンサンの『ヴァイオリニスト』(今江祥智訳 /BL出版)を彷彿させる魅力的な作品。 ・『おばあちゃんの記憶』(エルヴェ・ジャウエン作/小野ゆり子訳/さ・え・ ら書房)はせつない。 【新刊絵本】 ・『赤いカヌーにのって』(ベラ・B・ウィリアムズ作/斎藤倫子訳/あすなろ 書房):学校の帰りに見つけた赤いカヌーに乗って、かあさんとロージーおばさ んといとこのサムとあたしは、3日間の冒険に出かける。アウトドアに必要なこ とも網羅してあり、実用的。 【新刊読み物】 ・『泥かべの町』(デボラ・エリス作/もりうちすみこ訳/さ・え・ら書房): タリバン政権下のアフガニスタンを脱出し、パキスタンにたどり着いたショーツ ィアは、難民キャンプでの生活に希望が見出せず飛び出す。フランスへ行くこと を夢見て、ペシャワールの町で路上生活を始めるが……。 ・『天才ネコモーリスとその仲間たち』(テリー・プラチェット作/冨永星訳/ あすなろ書房):突然天才になったネコのモーリス、知性を持ったネズミ、楽師 のギルドで音楽を教わった少年が組んで、町から町へと旅をしながら稼いでいた。 一行はネズミのせいで飢えに苦しんでいる町へやってきたが……。2001年度カー ネギー賞受賞作、2002年度ガーディアン賞ショートリスト作品。 【未訳絵本】 ・"The Pigeon Finds a Hot Dog"(words and pictures by Mo Willems, Hyperion Books):道を歩いていて、ホットドッグをみつけたハト。食べようと すると、アヒルに邪魔されて……。本年度コールデコット賞オナーの、"Don't Let the Pigeon Drive the Bus" に続く第2作。シリーズ化や邦訳を心待ちにし ている声も。  http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2004/02b.htm#drivebus           ("Don't Let the Pigeon Drive the Bus" のレビュー) 【未訳読み物】 "Io e Mia Sorella"(text and illustrations by Giuliana Maldini, Edizione EL):7歳年上の姉、メラーニアに振り回される、10歳のチェチーリアの悩みが、 ひとこまマンガのようなイラストを交えてユーモラスに語られる。 〜資料室〜 【新規作成リスト】 ▽アンソニー・ブラウン作品リスト  http://www.yamaneko.org/bookdb/author/b/abrowne.htm ▽ニコラ・デイヴィース作品リスト  http://www.yamaneko.org/bookdb/author/d/ndavies.htm ▽エルジェ邦訳作品リスト  http://www.yamaneko.org/bookdb/author/h/herge.htm ▽トア・セイドラーの作品リスト、邦訳作品リスト  http://www.yamaneko.org/bookdb/author/s/tseid.htm  http://www.yamaneko.org/bookdb/author/s/tseid_j.htm ▽ブライアン・セルズニック作品リスト  http://www.yamaneko.org/bookdb/author/s/bslznck.htm 【更新リスト】 ▽木坂涼作品リスト  http://www.yamaneko.org/bookdb/int/ls/rkisaka.htm ▽ダイアナ・ウィン・ジョーンズ邦訳作品リスト  http://www.yamaneko.org/bookdb/author/j/dwjone_j.htm ・この他のリスト更新情報などは「更新履歴」掲示板でどうぞ。 http://www.yamaneko.org/new/index.htm ・リストに関する追加・訂正等の情報は「やまねこ資料室:メモ用掲示板」まで。 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?cmd=all;id=16 @喫茶室掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=13 ・児童書の翻訳だけで生計を立てるのって、難しい? ・〈朔北社ブックフェア〉開催のお知らせ。6月21日(月)〜7月2日(金)、 東京・九段の「一口坂ギャラリイ」にて。期間中、6月24日(木)には「飯野和 好さんサイン会」、6月30日(水)には「今関信子さんおはなし会」(定員30名、 要事前申込み)が行われる。申込み方法など詳しくは、喫茶室掲示板または下記 のサイトで。 http://www.sakuhokusha.co.jp/new/book.htm(朔北社ホームページ) http://www.litrans.net/maplestreet/p/sakuhoku/ivent.htm                     (メープルストリート紹介ページ) http://www.yamaneko.org/event/index.htm               (やまねこ翻訳クラブ「速報・イベント情報」) ・メールマガジン「月刊児童文学翻訳」6月号の html 版を公開。 http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2004/06a.htm(情報編) http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2004/06b.htm(書評編) ・映画『ネコのミヌース』、7〜8月には京都、神戸、札幌、東京・下高井戸で 公開予定。 http://www.nekonominoes.com/(『ネコのミヌース』公式サイト) ・海外からは早くも『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』の映画を観た!と の情報が寄せられた。日本では公開を明日にひかえ、今夜地上波で『ハリー・ポ ッターと賢者の石』が放映される。 http://harrypotter.warnerbros.com/main/homepage/intro.html(英語) http://harrypotter.jp.warnerbros.com/main/homepage/intro.html(日本語) @お菓子掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=15 ・「ターキッシュ・ディライト」って、広島のあの銘菓に似てる? ・「月刊児童文学翻訳」6月号の「お菓子の旅」で紹介されたジャムタルトを作 りました――おいしそうな写真&暑い時期に作る際のワンポイントアドバイスつ き! http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2004/06a.htm#okashi(作り方) ・ハロウィーンのお菓子といえば!? http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2002/10a.htm#okashi        (「月刊児童文学翻訳」2002年10月号・情報編「お菓子の旅」) ・『シカゴより好きな町』(リチャード・ペック作/斎藤倫子訳/東京創元社) の話題もどうぞ。この季節にぴったりの、さわやかな味のゼリーはいかが? http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?cmd=ntr;tree=50;id=15               (お菓子掲示板「シカゴより好きな町」ツリー) http://www.litrans.net/maplestreet/p/tsogen/index.htm                          (メープルストリート) @おはなし小部屋掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=14 ・3年生でのおはなし会。アンパンマンの手遊びに「えーーー」、でも始まって みると……。 ・2回目のお話タイム(1年生)、子どもたちが、ふっとお話に入ってきてくれ た瞬間。 ・やまねこ翻訳クラブ会員有志による「おはなしこねこの会」のミニおはなし会 が、6月26日(土)15:30より(30分くらい)、東京・池袋のジュンク堂書店8階 児童書売り場じゅうたんスペースにて行われる(無料)。話題の「ガラスのうし モリーのおはなし」シリーズ(アントニオ・ヴィンチェンティ文・絵/杉本詠美 訳/少年写真新聞社)を訳者さん自らが読んでくれる予定! (ジュンク堂書店の場所を確認したい方は、掲示板へ) @広場掲示板@(会員限定) http://www.yamaneko.org/cgi-bin/l2/c-board/c-board.cgi?id=212 ・「広場掲示板」の新しい URL のお知らせ。★移行は7月1日(木)より★。 ブックマークの変更などをよろしくお願いしたい。 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/l2/c-board/c-board.cgi?id=222(新 URL) ・7月の定例チャット、★昼の部は7月1日(木)12:00〜13:00★、夜の部は 7月16日(金)22:00〜24:00の2時間! ・映画『ネコのミヌース』の耳寄り情報! 東京・下高井戸近辺の方は、広場掲 示板必見。東京・有明での上映イベント情報は、掲示板または下記のサイトで。 http://www.nekonominoes.com/(『ネコのミヌース』公式サイト) ・チャットで話題に出た「ギリシャ語オンライン辞典」の紹介。 ・翻訳家、金原瑞人さんの講演会情報。「月刊児童文学翻訳」6月号・情報編で 紹介されたものの他に、東京・池袋での2泊3日(8月7日(土)〜9日(月)) のイベントに組み込まれている講演会もある。詳細は↓こちらのサイトで。 http://www.crayonhouse.co.jp/css-youkou/css-youkou.htm                     (クレヨンハウス 夏の学校2004) http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2004/06a.htm#seminar (「月刊児童文学翻訳」6月号・情報編より      朝日カルチャーセンター横浜「若者文学 ヤングアダルトって?」) ・上記の他にも、岡山と熊本で予定されている講演会も。詳しくは、金原瑞人オ フィシャル・サイト、「ニュース」のコーナーで! http://www.kanehara.jp/ ・東京都庭園美術館で7月3日(土)〜9月5日(日)に行われる「幻のロシア 絵本1920-30年代展」に行くオフをしませんか? @学習室掲示板@(会員限定) http://www.yamaneko.org/cgi-bin/l2/c-board/c-board.cgi?id=211 ・9月開始予定で「絵本全訳勉強会」を企画中。課題本は、2002年ケイト・グリ ーナウェイ賞 Highly Commended 作品 "Sometimes I Like to Curl Up in a Ball"(text by Vicki Churchill, illustrations by Charles Fuge)の予定。 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/1862333963/yamanekohonya-22/ http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2002/07b.htm#sometime          ("Sometimes I Like to Curl Up in a Ball" のレビュー) ・「インターカレッジ札幌翻訳コンクール事後勉強会」(ノンフィクション翻訳 クラブ・やまねこ翻訳クラブ共催)のお知らせ。開催期間は7月1日(木)(訳 文アップ)〜25日(日)(コメントつけ終了)の予定。コンクールに申込み、課 題をお持ちの出版翻訳ネットワーク会員であれば誰でも参加できるが、その他の 参加条件や参加方法など、詳しいことは学習室掲示板、広場掲示板、または下記 のページで。なお、募集人数は担当スタッフ3名を含む先着10名。興味のある方 はお早めに。 http://www.yamaneko.org/gakushu/open/rm06.htm ・「初級シノプシス勉強会」「短編全訳勉強会」に参加しての感想は、中間報告 のツリーへ。 ・「リスト作成勉強会」「中級シノプシス勉強会」「ニュース勉強会」への参加 は常時受付中。 ★現在進行中または予定されている勉強会の情報はこちらでどうぞ★ http://www.yamaneko.org/gakushu/open/index.htm(勉強会の予定) ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ 非会員で、勉強会に興味のある方は入会案内ページへ。 http://www.yamaneko.org/info/guide.htm ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ @子どもの本のページ@ http://www.litrans.net/c-board/c-board.cgi?id=05 ・「子どもの本だより」No.59で紹介された『がっこう』(ジョン・バーニンガ ム文・絵/谷川俊太郎訳/冨山房)に、2歳の娘が夢中です。 http://www.litrans.net/maplestreet/kodomo/tayori/2004/59.htm ・6年生でのブックトークで『親指姫―アンデルセンの童話(1)』(大塚勇三訳 /福音館文庫)の「皇帝の新しい服」を紹介したら、うれしい反応が。 ------------------------------------------------------------------------ メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ http://www.litrans.net/maplestreet/index.htm http://www.litrans.net/maplestreet/maple.rdf           (メープルストリート更新履歴を RSS リーダーで読める) <第三編集部>new! http://www.litrans.net/maplestreet/p/dai3/index.htm 『ダルシマーを弾く少年』(トア・セイドラー作/ブライアン・セルズニック絵/ 大島英美訳):ダルシマーという楽器をご存知だろうか? ピアノの祖先ともい われる、バチで打って音をだす珍しい弦楽器だ。19世紀末のアメリカで、ダルシ マーとともに貧しい親戚の家に託された、生後10か月の双子の兄弟。悲しみを背 負い、口をきかない弟が閉ざした心をひらくのは、兄が弾くダルシマーの音色を 聞くときだけだった。ところが極度の貧困に、彼らを養う親戚は、ダルシマーを 売り飛ばそうとする……。精緻な描写で定評のあるセルズニックのモノクロ挿絵 が、物語の背後に流れるダルシマーの音色と見事なハーモニーを醸し出す。 <講談社> http://www.litrans.net/maplestreet/p/kodansha/ehon/index.htm ↑ 訳者と担当編集者のコメントにとべるリンク付き! 『ママが おうちに かえってくる!』(ケイト・バンクス文/トメク・ボガツ キ絵/木坂涼訳):仕事が終わって「かえるコール」をしたならば、あとはあた たかなわが家をめざすだけ。ところが、「かえるコール」をうけた方は、これか らが正念場。ほっと一息の団欒めざし、帰る側と迎える側の様子が代わりばんこ に描かれる。色鮮やかな絵で、読者の心にも家族のうきうき感が伝わってくる。 『こねこのプティ』(アンヌ=マリ・ベアス文/フィリップ・ゴーサンス絵/石 津ちひろ訳):パトリシアが旅行からかえってくると、なかよしだったこねこの プティがいなくなっていた。悲しみに沈むパトリシア。だが、夜になると不思議 でステキなできごとがおこった。喪失感による心の隙間を、やさしく満たしてく れる一冊だ。 <朔北社> http://www.litrans.net/maplestreet/p/sakuhoku/index.htm ↑ 「朔北社ブックフェア」(7月2日まで)のお知らせはこちらで 『エンジェル翼をひろげる』(ジュディ・デルトン作/岡本浜江訳):好評の 「エンジェル」シリーズ最終巻。お母さんと弟のボロとの3人の生活に様々な変 化がおきて、その度に悩んできたエンジェル。今回は、新しい父親の生れた国、 ギリシャでの長い休暇がまっている。慣れない土地で新しい家族と過ごすエンジ ェル、安らかな時を過ごせるだろうか? <主婦の友社> http://www.litrans.net/maplestreet/p/shuftomo/index.htm 『スピーク』(ローリー・ハルツ・アンダーソン作/金原瑞人訳):1日目から 「胃が痛い」メリンダのアンニュイな高校生活。性、友達……傷つく要素ならい くらでもある。傷ついて、自分の殻に逃げ込んで、だけどきっとそのときがくる。 ゆっくりだけど、自分が自分に戻れる時が、きっと。アメリカのティーンの心を つかみ、映画化も決定したぴりぴりするような青春小説。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● やまねこ翻訳クラブ http://www.yamaneko.org/ 執筆 ち〜ず/hanemi/NON 編集 ち〜ず/hanemi/りんたん  次号が配信される日、カーネギー賞とケイト・グリーナウェイ賞が発表になり ます。ロングリストが発表されてから、長いような短いような日々でした。そし て、私の心はすでにガーディアン賞ロングリスト発表に向かっています。(は) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●