●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━      週刊      やまねこ      A C T I V A T O R (FA-TEXT)      やまねこ翻訳クラブ・アクチベーター                       (2004年7月9日)                           No.138 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  編集・発行……やまねこ翻訳クラブ mail……m_acti@yamaneko.org ------------------------------------------------------------------------ 【目次】 ●カーネギー賞&ケイト・グリーナウェイ賞、いよいよ発表 ●掲示板ア・ラ・カルト ●メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ [特設掲示板]カーネギー賞&ケイト・グリーナウェイ賞、いよいよ発表 ------------------------------------------------------------------------ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=cg2004  5月に《カーネギー賞&ケイト・グリーナウェイ賞を読もう会》が始まり、は や2か月。いよいよ本日、受賞作が発表される。特設掲示板には、両候補14作中、 7作のレビューがアップされた。「月刊児童文学翻訳」や読書室掲示板にすでに 掲載されたものとあわせると、当クラブのサイト内でレビューが読める候補作は、 カーネギー賞4作、ケイト・グリーナウェイ賞7作の計11作。どの作品が有力候 補か、掲示板の開設当初から大いに盛り上がってきただけに、発表が本当に楽し みだ。さて、賞は本命の手にわたるのか、それともダークホースが最後に気炎を あげるのだろうか?  特設掲示板を訪れたことのない人でも、発表後の飛び入り大歓迎。ぜひいっし ょに、しばし祭りの後の余韻に浸ろうではないか。 ▽《読もう会》の企画についてはこちらで(「やまねこACTIVATOR」No.134) http://macky.nifty.com/cgi-bin/bndisp.cgi?M-ID=fishpower&FN=20040514103034  なお、前号でも予告したように、カーネギー賞候補作 "Sisterland"(by Linda Newbery, David Fickling Books)とケイト・グリーナウェイ賞候補作 "Bob Robber and Dancing Jane"(text by Andrew Matthews, illustrations by Bee Willey, Jonathan Cape Children's Books)のレビューが、7月15日発行の メールマガジン「月刊児童文学翻訳」7月号書評編に掲載される予定だ。こちら もどうぞお楽しみに。 ※購読をご希望の場合はぜひ以下のサイトからお申し込みを!  http://www.yamaneko.org/mgzn/ 無料 ------------------------------------------------------------------------ 掲示板ア・ラ・カルト ------------------------------------------------------------------------ @読書室掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?cmd=;id=22 ・『泥かべの町』の主人公ショーツィアは、『生きのびるために』と『さすらい の旅』の主人公パヴァーナの友人(3作ともに、デボラ・エリス作/もりうちす みこ訳/さ・え・ら書房)。 ・6月に邦訳された『イップとヤネケ』(アニー・M・G・シュミット文/フィ ープ・ヴェステンドルプ絵/西村由美訳/岩波書店)の主人公 Jip と Janneke は、オランダではミッフィーと並ぶほどメジャーなキャラクターらしい。文のほ うは、『ネコのミヌース』(カール・ホランダー絵/西村由美訳/徳間書店)で お馴染みのアニー・M・G・シュミットが書いている。 ・スラップスティックやナンセンスものが好き! スニケット系、アーダ系、デ ビ・グリオリ系をそれぞれご紹介します。 ・最近読んだ冒険小説から "Montmorency"(by Eleanor Updale) の話題まで。 ・"Chasing Vermeer"(by Blue Balliett, Scholastic Press)の評価に対する 賛否両論。 ・ブランフォード・ボウズ賞が発表された。受賞作は、カーネギー賞ロングリス トにもあがっていたあの作品! ・6月に読んだ本、今月は3名の方からのご紹介! おすすめは、『ママは行っ てしまった』(クリストフ・ハイン作/ロートラウト・ズザンネ・ベルナー絵/ 松沢あさか訳/さ・え・ら書房)、『ダルシマーを弾く少年』(トア・セイドラ ー文/ブライアン・セルズニック絵/大島英美訳/ポプラ社)、『ゲド戦記外伝』 (ル=グウィン作/清水真砂子訳/岩波書店)、『ペドロの作文』(アントニオ・ スカメルタ文/アルフォンソ・ルアーノ絵/宇野和美訳)など。 http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2004/05b.htm#hyomi                  (『ママは行ってしまった』のレビュー) ・メープルストリートでも紹介された『うさぎのおるすばん』(イ・ホベク文・ 絵/黒田福美訳/平凡社)の感想が寄せられている。この絵本、一見、韓国のも のとはわからないが、チマチョゴリなど韓国の小物が登場するとのこと。 【新刊読み物】 ・『騎士見習い トムの冒険1 偉大なる騎士サー・ジョン!』(テリー・ジョ ーンズ作/マイケル・フォアマン絵/斉藤建一訳/ポプラ社):今から600年前 の中世、トムは、司教になんかなりたくないと家出をする。そして、逃げに逃げ て憧れの騎士の従者になり、イギリスからフランスに渡るが……。続編の邦訳も 待たれるところ。 【新刊絵本】 ・『くもりときどきミートボール』(ジュディ・バレット文/ロン・バレット絵 /青山南訳/ほるぷ出版):カミカミゴックンの町は、1日3回おいしいものが 降ってくる不思議な町。でも天候が悪化して、降ってくる量が増えてきた……。 絵は3色使いで地味だが、内容のおもしろさに、アメリカの小学生には大人気の 絵本だ。初版は1978年。 ・『きらめく船のあるところ』(ネレ・モースト文/ユッタ・ビュッカー絵/小 森香折訳/BL出版):谷でのんびりと暮らしていたキツネとオオカミは、旅人 から、海の見える塔の話を聞き、きらめく海や船がどうしても見たくなり出かけ る。ところが、あと少しのところで……。 ・『ふしぎなかけじく』(イ・ヨンギョン文・絵/おおたけきよみ訳/アートン): 貧しいハンジャギョンは、チョンウチ道士にふしぎなかけじくをもらった。道士 からいわれた通り、かけじくに描かれた蔵番に向かって話しかけてみると……。 「韓国の絵本10選」の1冊。 http://www.litrans.net/maplestreet/p/artone/index.htm       (メープルストリート アートン「韓国の絵本10選」のお知らせ) ・『Poo うんち ―この謎に満ちたすばらしきもの―』(ニコラ・デイビス文 /ニール・レイトン絵/唐沢則幸訳/今泉忠明監修/フレーベル館):ウンチの 役割や、動物による形や大きさのちがいなどなど、みんなが知りたいウンチのこ とがいっぱい書いてある、楽しい絵本。 【未訳読み物】 ・"Silk Umbrellas"(by Carolyn Marsden, Candlewick Press):タイに住むノ イは、祖母のような、傘の絵付け職人になることを夢見る11歳の少女。姉ティン もまた祖母の手伝いをいっしょにしながら、その美しい絵に惹かれていた。とこ ろが、貧しさゆえにティンは工場へ働きに出ることに。けれども生活は変わらな い。間もなく自分も両親から働きに出されるだろう――でも夢をかなえたいノイ は、ある決心をする。 ・"The Gold-Threaded Dress"(by Carolyn Marsden, Candlewick Press):上 記の "Silk Umbrellas" と同じ作者による、こちらはアメリカを舞台とした作品。 タイからの移民であるオイは、小学4年生の女の子。東洋人があまり住まない地 域に引っ越し、仲間はずれにされてしまう。ある日ひょんなことから、同じクラ スの子に、大事なタイ衣装を着せてくれたら仲良しグループに入れてあげるとい われる。祖母からもらった貴重な衣装だが、友だちがほしいオイは……。 ・"Tante Tilli macht Theater"(Von Peter Haertling, Weinheim, Beltz Verlag):10歳のダヴィットは、赤ちゃんのころからティリおばさんにめんどう を見てもらっている。両親とも仕事で留守がちだからだ。そんなある日、ダヴィ ットが交通事故で入院してしまう。ところが、ティリおばさんはずっと看病して くれるのに、お母さんは戻ってきてはくれたものの忙しくて付き添えず、お父さ んは面会にも来てくれない……。 〜資料室〜 ・リスト更新情報などは「更新履歴」掲示板でどうぞ。 http://www.yamaneko.org/new/index.htm ・リストに関する追加・訂正等の情報は「やまねこ資料室:メモ用掲示板」まで。 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?cmd=all;id=16 @喫茶室掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=13 ・映画「ハリー・ポッター」シリーズの最新作『ハリー・ポッターとアズカバン の囚人』、感想はいかに? @お菓子掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=15 ・児童文学にまつわるおいしそうな話題をお待ちしております! @おはなし小部屋掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=14 ・6月26日(土)に開催された「おはなしこねこの会」のミニおはなし会。詳細 な事後報告と参加者の感想をおはなし小部屋掲示板でチェックしよう! 次回は あなたも行ってみたくなるはず。 @広場掲示板@(会員限定) http://www.yamaneko.org/cgi-bin/l2/c-board/c-board.cgi?id=222(新 URL) http://www.yamaneko.org/cgi-bin/l2/c-board/c-board.cgi?id=212(旧 URL) ・7月1日(木)より「広場掲示板」の URL が変更された。 ブックマークの変更などをよろしくお願いしたい。 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/l2/c-board/c-board.cgi?id=222(新 URL) ★「幻のロシア絵本1920-30年代展」★ 東京都庭園美術館 7月3日(土)〜 9月5日(日) ・「ロシア絵本展 オフ」は7月9日(金)。 ★「ブラスティラヴァ世界絵本原画展」★ さいたま市のうらわ美術館 7月10 日(土)〜8月29日(日) ・「うらわオフ」計画中。詳しくは広場掲示板へ。 ・「本作りの舞台裏 オフ」の事後報告。 ・7月の定例チャット、★夜の部 7月16日(金)22:00〜24:00の2時間! @学習室掲示板@(会員限定) http://www.yamaneko.org/cgi-bin/l2/c-board/c-board.cgi?id=211 ・「インターカレッジ札幌翻訳コンクール事後勉強会」(ノンフィクション翻訳 クラブ・やまねこ翻訳クラブ共催)がはじまった。 http://www.yamaneko.org/gakushu/open/rm06.htm ・「リスト作成勉強会」「中級シノプシス勉強会」「ニュース勉強会」への参加 は常時受付中。 ★現在進行中または予定されている勉強会の情報はこちらでどうぞ★ http://www.yamaneko.org/gakushu/open/index.htm(勉強会の予定) ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ 非会員で、勉強会に興味のある方は入会案内ページへ。 http://www.yamaneko.org/info/guide.htm ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ @子どもの本のページ@ http://www.litrans.net/c-board/c-board.cgi?id=05 ・グリムは怖かった? ------------------------------------------------------------------------ メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ http://www.litrans.net/maplestreet/index.htm http://www.litrans.net/maplestreet/maple.rdf           (メープルストリート更新履歴を RSS リーダーで読める) <講談社> http://www.litrans.net/maplestreet/p/kodansha/ehon/index.htm ↑ 訳者と担当編集者のコメントにとべるリンク付き! 『だいじょうぶ くまくま』(アレックス・デ・ウォルフ作/野坂悦子訳):な かよしのマーイケが入院してしまって、肩を落とすくまくま。だけど、くまくま は決心する。マーイケに会いにいくんだ。一人歩きに初挑戦のくまくまの一生懸 命は実を結ぶのか? <セーラー出版> http://www.litrans.net/maplestreet/p/sailor/index.htm 『きいろとピンク(新装版)』(ウィリアム・スタイグ作/おがわえつこ訳): 『ロバのシルベスターとまほうのこいし』のスタイグが、さらに哲学した絵本。 まるっこくて小さな人形はピンク、ほそながのっぽの人形は黄色にぬられ、新聞 紙の上でかわくのをまっている。ところがペンキがしっかりかわく間に、ふたり の自我もしっかり目覚め、対照的な考え方にたった論議が始まる。テーマは「わ れわれは、どこからきてどこにいくのか」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● やまねこ翻訳クラブ http://www.yamaneko.org/ 執筆 ち〜ず/NON/りんたん 編集 ち〜ず/hanemi/りんたん  もうすぐ夏休みですね。「おはなし小部屋掲示板」では読書感想文の話題も あがっています。参考になさってみてはいかがでしょうか?(ち) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●