●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━      月刊      やまねこ      A C T I V A T O R (FA-TEXT)      やまねこ翻訳クラブ・アクチベーター                       (2005年12月20日)                           No.157 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  編集・発行……やまねこ翻訳クラブ http://www.yamaneko.org/ ------------------------------------------------------------------------ 【目次】 ●第8回やまねこ賞発表! ●掲示板ア・ラ・カルト ●メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ 第8回やまねこ賞発表! ------------------------------------------------------------------------  12月15日発行のメールマガジン「月刊児童文学翻訳」12月号で、お待ちかねの 「第8回やまねこ賞」の投票結果が発表された。今回の読み物部門大賞には『最 後の宝』(ジャネット・S・アンダーソン作/光野多惠子訳/早川書房)、絵本 部門大賞には『悲しい本』(マイケル・ローゼン文/クェンティン・ブレイク絵 /谷川俊太郎訳/あかね書房)が選ばれた。そのほか、各部門受賞作品の詳細は 「月刊児童文学翻訳」12月号、または、やまねこ翻訳クラブ資料室「やまねこ賞 受賞作品リスト」をご覧いただきたい。 『最後の宝』の翻訳者光野多惠子さんは、過日、当クラブの旧読書室掲示板を訪 れてくださっている。翻訳の際のこぼれ話など興味深い話題で掲示板を大いに盛 り上げていただき、魅力あふれるこの作品をさらに楽しむことができた。  読者に深い感動を与え、圧倒的支持を得た『悲しい本』の翻訳者は、現代詩の 第一人者にして幅広い活動をされている谷川俊太郎さん。「月刊児童文学翻訳」 にお寄せいただいた「受賞のことば」には、またしみじみと感動を覚える。  おふたりに大賞をお贈りできたことを、大変光栄に思う。これからも翻訳を通 じ、多くのひとに感動と読書の楽しみを与えていただけるよう、ますますのご活 躍をお祈りしたい。 ▽「やまねこ賞受賞作品リスト」(やまねこ翻訳クラブ資料室) http://www.yamaneko.org/bookdb/award/yn/index.htm ▽やまねこ賞投票所(現在閲覧のみ可能) http://www.yamaneko.org/yn_award/index.htm ▽「月刊児童文学翻訳」12月号 http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2005/12.htm ※番外編・やまねこ賞「こねこ部門」の話題にも注目! ▽読書室掲示板 http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?id=dokusho                               (えみりい) ------------------------------------------------------------------------ 掲示板ア・ラ・カルト ------------------------------------------------------------------------    「#」のうしろの数字は、各掲示板での発言番号を表しています。 ★読書室掲示板★ http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?id=dokusho 【主なトピック】 #116〜 原書読破マラソン開催中!(会員限定) #120〜 やまねこ賞【こねこ部門】 #157〜 ネスレ子どもの本賞(旧スマーティーズ賞)発表! #158〜 やまねこ賞発表! #164〜 ラサリーリョ賞発表! 【新刊読み物】 #151〜『世界で一番の贈りもの』(マイケル・モーパーゴ作/マイケル・フォア マン絵/佐藤見果夢訳/評論社):青年が買った中古の机。その引き出しには、 ある兵士から妻に宛てた手紙が入っていた。第一次世界大戦中の実話をもとにし た物語。クリスマスに、あらためて平和について考えたい。 #155〜『おりの中の秘密』(ジーン・ウィリス作/千葉茂樹訳/あすなろ書房): トムは、なぜか声を出して話すことができない。そのために感情をうまく伝えら れず、学校では孤立している。動物園に通いつめるようになったトムは、言葉を 話さない動物にも「深い思い」があることを知った。 【新刊未訳絵本】 #125〜 "The Fantastic Mr. Wani"(by Kanako Usui, Little Tiger Press): パーティーに遅刻しそうなワニさん。次々起こるトラブルを切り抜け、無事にカ エルさんの家にたどりつけるか? ユーモラスでおしゃれな絵本は、ロンドン在 住のうすいかなこさんの作品。Booktrust Early Years の Best New Illustrator 賞を受賞。 #171〜 "Earl the Squirrel"(by Don Freeman, Viking):子リスのアールはど んぐりを上手に見つけられない。けれど、お母さんに叱られて、仲良しの人間の 女の子ジルにもらったマフラーを首に巻き、ひとりでどんぐり探しに出かける… …。『くまのコールテンくん』の作者の遺稿から、50年間眠り続けていた作品が 発見された。モノクロの絵に、そこだけ真っ赤なマフラーがくっきりと映える。 【新刊未訳読み物】 #172〜 "The Seven Wonders of Sassafras Springs"(Betty G. Birney, Athenum Books for Young Readers):世界の七不思議について読んだ12歳の少 年エーベンは、父に言われて、自分の住むササフラ・スプリングスの「七不思議」 探しを始めた。近所の人々を訪ね、話を聞いてまわるうち、何ひとつめずらしい ものはないと思っていた田舎町に、おもしろいことが次々に見つかっていく。 ▽この他にも、メープルストリートで紹介されている新刊書の話題などで盛り上 がっています。掲示板の「トピック表示」もどうぞご利用ください。 http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?cmd=tpc;id=dokusho                               (えみりい) ★喫茶室掲示板★ http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?id=kissa #3 〜 TV アニメシリーズ「チャーリーとローラ」(ローレン・チャイルド) #18〜 第50回ドイツ児童文学賞、受賞作発表 #45〜 映画『ポビーとディンガン』公開日繰り上げ #50〜 「Readathon」についてご存知の方 #59〜 映画になった児童文学、(久々の)更新 #64〜 「月刊児童文学翻訳」12月号 html 版 公開 #65〜 BBC7で「ナルニア国物語」放送 ▽作品リストの更新情報などは「更新履歴」掲示板でどうぞ。 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/sc-board/c-board.cgi?id=rireki ▽リストに関する追加・訂正等の情報は「やまねこ資料室:メモ用掲示板」まで。 http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?id=siryo ▽「イベント情報掲示板」はこちら。 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/sc-board/c-board.cgi?id=event ★お菓子掲示板★ http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?id=okashi #4〜 お父さんとパンケーキ ★おはなし小部屋掲示板★ http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?id=ohanashi #5〜 読み聞かせ初体験! #7〜 幼稚園でのおはなし会 ★広場掲示板★(会員限定) http://www.yamaneko.or.tv/member/c-board/c-board.cgi?cmd=tre;id=hiroba #13 〜 古典読破マラソン(もしくは読書会)はいかがでしょうか? #140〜 早めの Mock Caldecott オフ??>関西やまねこ #162〜 講座のお知らせ(金原瑞人さん) #165〜 トロースドルフ絵本美術館展 #167〜 ☆★☆新会長・新副会長のご紹介☆★☆ #174〜 CLCD ニュースレター12月号 #194〜 やまねこ賞発表 #196〜 1月の定例チャット ▽現在進行中または予定されている勉強会の情報はこちらでどうぞ。 http://www.yamaneko.org/gakushu/open/index.htm(勉強会の予定) ▽非会員で、勉強会に興味のある方は入会案内ページへ。 http://www.yamaneko.org/info/guide.htm ★子どもの本のページ★ http://www.litrans.net/c-board/c-board.cgi?id=05 #408〜 『ロッタちゃんとクリスマスツリー』 #410〜 子どもの本だより50号 ------------------------------------------------------------------------ メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ http://www.litrans.net/maplestreet/index.htm <松柏社>new! http://www.litrans.net/maplestreet/p/shohakusha/index.htm 『9番教室のなぞ 幽霊(ゴースト)からのメッセージ』(ジュリア・ジャーマ ン作/ふなとよし子訳):数年前に「トイレの花子さん」系の話が大ブレークし たが、それ以前もそれ以後もやはり子どもは学校の怪談が大好きだ。フランキー は、ディスレクシア(学習障害のひとつ)のせいで学校とのいざこざが絶えず、 転校を繰り返している。今度の転校先は聖オウラフ学校。不安な気持ちに自分で 喝をいれ、新しい学校の門をくぐる。ところが、この学校には幽霊がでるという 噂の教室があり、よりによってフランキーは、転校初日からその場所に迷い込ん でしまった。そして事件がおきる。 <BL出版> http://www.litrans.net/maplestreet/p/bl/index.htm 『くるみ割り人形』(E・T・A・ホフマン原作/ズザンネ・コッペ文/リスベ ート・ツヴェルガー絵/池田香代子訳):チャイコフスキーによるバレエ「くる み割り人形」は、クリスマス時期の定番演目として親しまれている。同じ原作を ツヴェルガー氏とコッペ氏が紙の舞台で美しく表現した。音楽と踊りのコラボレ ーションに匹敵する、絵と文のみごとな調和をご鑑賞いただきたい。音楽と朗読 の CD 付き。 『12月通り25番地』(ヘレン・ウォード作/ウエイン・アンダースン絵/岡田淳 訳):クリスマスに贈るプレゼントを探すうちに、少女はさみしい12月通りに足 を踏み入れた。そこでたくさんのおもちゃを売る店をみつけた少女は……。『ド ラゴンマシーン』(BL出版)で上質のファンタジーを見せてくれた文・絵・訳 のトリオによるクリスマスの物語。 『夜になると』(アン・グットマン&ゲオルグ・ハレンスレーベン作/今江祥智 訳):特別なことの何もない夜だってある。フランスの少女が、普通の家族の普 通の夜を、日暮れ時から淡々と語る。「リサとガスパール」で日本の読者の心を つかんだふたりが贈る静かなリアリズム。 『きょうというひ』(荒井良二作):しんしんとふりつもる雪、しずかに灯るろ うそくの火……。きよらかな冬の夜には、せわしなく流れていく時間をとめてみ たくなる。そんな願いを、アストリッド・リンドグレーン記念文学賞受賞作家が かなえてくれる。 <バジリコ出版> http://www.litrans.net/maplestreet/p/basilico/index.htm 『ペルセポリス1 イランの少女マルジ』、『ペルセポリス2 マルジ、故郷に 帰る』(マルジャン・サトラピ作/園田恵子訳):イランの裕福な家庭で生まれ たマルジ。だが、1979年のイスラーム革命により生活は根底から覆される。やが て多感な時期をヨーロッパで過ごすことになったマルジは、自由奔放な生活に溺 れ、つかれはて、そして故郷に帰ってくる。1969年生まれの作者の自伝的小説は、 一人のイラン女性の生き様を我々にみせつける。 『パリー・ホッター おちこぼれ少年魔法使い危機一髪!』(K・C・エリス作/ 斎藤元彦訳):「パリー・ホッター」、「ワーツホグ」!? 抱腹絶倒のパロデ ィ小説がやってきた。ひょっとしてお気づきの方もいるかもしれないが、元の話 はあの……え、いわなくても分かる? いやはやみなさま察しがいい。しかしハ リーのファンであろうとなかろうと、思わず手が出る一冊だ。さて、このパロデ ィは7巻まで続く予定があるのだろうか。 『データベースの冒険』(ホセ・アントニオ・ミリャン作/とどろきしずか訳): 主人公のベースはコンピューターにインプットされ、冒険の旅に出る。ベースと 共にコンピューターを学びながら、同時に物語も楽しめる。異色のデジタル(?)・ ファンタジー。 <晶文社> http://www.litrans.net/maplestreet/p/shobun/index.htm 『世界のなぞかけ昔話1 どうしてかわかる?』、『世界のなぞかけ昔話2 あ たまをひねろう!』(ジョージ・シャノン文/ピーター・シス絵/福本友美子訳): 「2人のおとうさんと2人のむすこが魚つりに出かけるなぞかけ」など、昔から 伝わる頭の体操が2冊にぎっしり詰まっている。シス氏の点画は、長い間、多く の人々の頭を悩ませてきた「なぞ」にふさわしい風格を醸す。たまには、厳かな 気持ちでなぞなぞを解いてみてはいかがだろう。                                  (NON) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● 発行人 村上利佳(やまねこ翻訳クラブ 会長) 編 集 えみりい/ち〜ず/NON/ラッテ 協 力 出版翻訳ネットワーク管理人 小野仙内  各地で大雪となっていますが、みなさまのところはいかがですか? 例年よ り寒さが厳しく、風邪も流行っているようなので、お体にはくれぐれもお気を つけくださいね。それでは、楽しいクリスマス&よいお年を!(ち) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●