※1月は定期休刊です。号外を1月中旬に発行予定です。どうぞお楽しみに! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 2015年12月号    =====☆                    ☆=====   =====★   月 刊  児 童 文 学 翻 訳   ★=====    =====☆   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ☆=====                                 No.168 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ ◆児童文学翻訳学習者による、児童文学翻訳学習者のための、電子メール版情報誌◆ ◆http://www.yamaneko.org                         ◆ ◆編集部:mgzn@yamaneko.org     2015年12月15日発行 配信数 2560 無料◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●2015年12月号もくじ● ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◎特集:第18回やまねこ賞──会員が選んだ、今年の児童書ベスト5は? ◎注目の本(邦訳絵本):『リンドバーグ 空飛ぶネズミの大冒険』                    トーベン・クールマン文・絵/金原瑞人訳 ◎賞速報 ◎イベント速報 ◎読者の広場 PR━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━     ☆☆ FOSSIL 〜 Made in USA のライフスタイルブランド ☆☆  独創的なデザインで世界120ヶ国以上で愛用されているフォッシルはアメリカを代 表するライフスタイルブランドです。1984年、時計メーカーとして始まったフォッシ ルは時計をファッションアクセサリーのひとつと考え、カジュアルでポップなライン からフォーマルなシーンにも使えるアイテムまで、年間300種類以上のモデルを発売 し続けています。またフォッシル直営店では、時計以外にもレザーバッグや革小物な どのラインを展開しています。 TEL 03-5992-4611 http://www.fossil.com/      (株)フォッシルジャパン:やまねこ賞協賛会社 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●特集●第18回やまねこ賞            協賛:(株)フォッシルジャパン ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  さる11月1日から17日までの間、やまねこ翻訳クラブ恒例のやまねこ賞の投票が、 当クラブ特設掲示板にて開催されました。やまねこ賞は、前年10月から本年9月まで に出版された邦訳児童書、未訳・既訳・言語を問わない原書、および、過去1年間に 読んだ邦訳児童書を対象に、会員がベスト5を選び、大賞作品を決定するものです。 新刊を対象とする読み物部門と絵本部門の大賞に輝いた作品の翻訳者には、賞状と副 賞が贈られます。今年も株式会社フォッシルジャパンより、副賞の時計をご提供いた だきました。 「読み物」「絵本」の分類については、原則として各出版社、書店などの種別を参考 に、当クラブの判断で決定しています。  記事中に記載した、本誌の過去のレビューについては、やまねこ翻訳クラブウェブ サイトに掲載のバックナンバーをご参照ください。 http://www.yamaneko.org/mgzn/bncorner.htm  すべての投票と感想はこちらでご覧いただけます。 http://www.yamaneko.org/yn_award/index.htm  やまねこ翻訳クラブは、会員・非会員を問わず、海外児童書を主とした本の話題が 書き込める「読書室掲示板」を運営しております。 http://www.yamaneko.org/dokusho/index.htm      ★☆★☆【2015年 第18回やまねこ賞 読み物部門】☆★☆★ ★大賞 『Wonder ワンダー』R・J・パラシオ作 中井はるの訳 ほるぷ出版  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  顔に障害があるオーガストは、幼いころから人に怖がられてきた。顔を隠し人目を 避けていたが、10歳で学校に通うようになり、いじめや友達との関係に悩みながらも 強く成長していく。本書ではオーガストの物語に加え、姉や同級生など、それぞれの 人生にオーガストがどう関わっているのかを多面的に描いていて、読み手はさまざま な角度から障害と向きあうことになる。難しいテーマを軽妙な語り口とユーモアで爽 やかな青春小説のように描き、随所に登場する格言は多感な生徒たちへの道しるべと なっている。ぜひ多くの子どもたちに読んでもらいたい作品だ。大ベストセラーとな った本書は、映画化も決定している。2013年カーネギー賞ショートリスト作品。 (本誌2015年10月号「注目の本(邦訳読み物)」をご参照ください) ◎「9月の格言」にいきなりガツンとやられた。評判通りのすばらしさで、一気読み でした。(みちこ) ◎主人公だけでなく家族や友人の視点からも書かれているので、それぞれの立場がよ くわかる。つらい話なのにユーモアがあるところもいい。本を読みながらこんなに泣 いたのは久しぶりでした。(ベス) ◎主人公のオーガストを含め、両親、姉、先生、ジャックやミランダやサマーなど、 周りをとりまく人たちが、みな迷ったり悩んだり失敗したりしながらも好きにならず にいられないすてきな人たちなのがいい。(BUN) ◎登場人物それぞれの心の声を聞きながら、たくさんのことを考えさせられた。自分 の中で障害のとらえかたが少し変わった気がする。(MOMO) ◎誰にだっていろいろな事情がある。しんどい事情の中で人にやさしくできる人、そ れがほんとうに強い人なのだ。それぞれの角度から描かれたオーガストをとりまく登 場人物たちのそれぞれの物語。(shoko) ☆~~~~~~~~~~~~~~~【受賞のことば】 翻訳家 中井はるのさん ~~~~~~~~~~~~~~~☆ |                                    | | この度は、やまねこ賞をいただきまして、大変光栄に思っております。この本| |は、やまねこ会員の一部の方々のご協力、医療関係者など、いろいろな方の貴重| |なご意見・お力を結集してできたものです。この場を借りまして、お礼を申し上| |げます。相当な時間をかけて、ようやく世に出すことができましたので、長く書| |店に並ぶことを願っております。また、なによりも、この原作の素晴らしさがあ| |ってこその受賞です。パラシオさんにも伝えたいと思います。ありがとうござい| |ます。                                 | ☆                                    ☆  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ◆2位 『ブロード街の12日間』               デボラ・ホプキンソン作 千葉茂樹訳 あすなろ書房  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  舞台は19世紀のロンドン。両親を亡くした13歳の少年イールは、日に3つの仕事を しながら、時にはテムズ川で泥さらいまでして暮らしていた。ある日、ブロード街で コレラが発生すると、イールは高名な医師であるスノウ博士に助けを求め、助手とし て病の感染源を調べることになる。持ち前の行動力と頭の回転の速さで解決の糸口を 見つけるが、悪党につかまって絶体絶命のピンチに! 1854年のコレラ大発生の史実 を基に、イールの物語を巧みに織りまぜ、推理と冒険の両面から楽しめる作品。 ◎150年前のロンドンの様子がはっきりと目に浮かぶほどリアル。どんな過酷な状況 に置かれても諦めない、少年イールのたくましさにぐいぐいひきつけられ、一気読み した。(MOMO) ◎歴史的事実をしっかり伝えつつ、読む者の心を動かす。作品全体にちりばめられた 慈愛が心にしみる。(ちゃぴ) ◎歴史的事実とフィクションがうまくミックスされた、良質な児童書。(SUGO) ◆3位 『月にハミング』マイケル・モーパーゴ作 杉田七重訳 小学館  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  第1次世界大戦のさなか、英国シリー諸島の無人島で、衰弱し記憶と言葉を失った 少女が発見される。近くの島に住む親切な漁師家族に救われて命の危機をまぬがれる も、少女は自分の殻に閉じこもり、何も語ろうとしない。島民たちは少女の回復を優 しく見守っていたが、敵国ドイツのスパイだという噂が流れると、態度を一変させ、 少女と家族を迫害するようになる。豪華客船ルシタニア号が撃沈された史実を基に、 戦争の悲劇と時代に翻弄された少女を描いた、悲しくも美しい物語。2014年コスタ賞 児童書部門ショートリスト作品。 ◎モーパーゴの語りの力にはいつも引き込まれます。(mapleleaf) ◎温かくて示唆に富むモーパーゴおじさんの戦争物語。これからもたくさん書いてほ しい。語り手がつぎつぎかわる難しい作品を、ぬきさしならない日本語で編みなおし た訳もすばらしい。(NON) ◎第1次大戦が背景だけど、歴史的事実を知らなくても問題なく読めるところが、さ すがにモーパーゴさん。でありながら現代に通じる人間の黒さもびしびしつきつけら れる。それでも読後感は温かい。ほんとうにすごい。(BUN) ◆4位 『だれにも話さなかった祖父のこと』  マイケル・モーパーゴ作 ジェマ・オチャラハン絵 片岡しのぶ訳 あすなろ書房  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  戦争で負傷して、モンスターのような顔になってしまった祖父。クリスマスに祖父 が滞在する間、孫のマイケルはその顔をじっと見ないよう両親からきつく言われてい た。家族から腫れもの扱いされる祖父だが、マイケルは祖父から昔の話を聞きたいと 思っていた。戦争で体と心に傷を負った祖父の苦しみと、祖父を正視できない家族の 葛藤が、淡々と静かな語りでつづられている。シンプルだが鮮やかな色調の挿絵が、 祖父の記憶をまざまざとよみがえらせ、圧倒的な力で心に訴えかけてくる。 ◎戦争の爪痕は、見た目にわかるものであろうがなかろうが、当人のみならず周囲の 人々をも苦しめることにあらためて気付かされた。最後の「祖父の手紙」は心にしみ、 泣けた。(ロールちゃん) ◎戦争のことは、当人はあまり語りたがらないけれど、聞いておくべきだなあと思い ました。(うりこひめ) ◆5位 『ハーレムの闘う本屋 ルイス・ミショーの生涯』   ヴォーンダ・ミショー・ネルソン作 R・グレゴリー・クリスティ絵 原田勝訳                                 あすなろ書房  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  黒人が激しい差別を受けていた時代に、ルイス・ミショーはニューヨークのハーレ ムで黒人が書いた本だけを扱う書店を開く。1939年、在庫5冊からのスタートだった が、その人柄と圧倒的な知識でマルコムXら黒人たちの支持を集め、40年後の閉店時 には22万5千冊もの在庫を誇る全米一の黒人専門書店になっていた。同胞を本の力で 励まし続けたミショーの生涯を描いたドキュメンタリー・ノベル。2012年ボストング ローブ・ホーンブック賞フィクション部門受賞、2013年コレッタ・スコット・キング 賞作家部門オナー作品。 ◎ルイスの「知識こそ力」という信念と、それに突き進む姿に感動する。本が持つ底 力をあらためて感じた。(モーモー) ◎人生において「闘う」とは、「信じる」とは、どういうことかを教えてくれる本。 (おちゃわん) ◎ミショーさんの情熱にしびれた。(モリー) ◆6位以下の作品 6位『ウソつきとスパイ』『マザーランドの月』(2作同点) 8位「オリガミ・ヨーダの事件簿」シリーズ『コービーの海』   『ぼくと象のものがたり』『マリゴールドの願いごと』(4作同点)       ★☆★☆【2015年 第18回やまねこ賞 絵本部門】☆★☆★ ★大賞 『リンドバーグ 空飛ぶネズミの大冒険』             トーベン・クールマン文・絵 金原瑞人訳 ブロンズ新社  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  なん年も前、大きな港町に読書家の小ネズミがいた。なかまがみんなアメリカに渡 ってしまったらしく気付けばひとりぼっち。自分もなんとか海を渡ろうとするけれど、 港はネコのたまり場で、とても船には乗り込めそうにない。こまった小ネズミが考え ついたこととは……。写真のように緻密に描かれたネズミは、まるで本物のようだ。 どこにでもいる普通のネズミなのに、臨場感ある言葉と絵の力で表情豊かな人のよう にも思えてくる。小さなネズミが成し遂げる人類史上、もといネズミ史上最高の発明 の物語。最後の演出がまた、にくい。 (本誌今月号「注目の本」のレビューをご参照ください) ◎本物そっくりに描かれている動物たち、とりわけ魂が宿っているかのような目が印 象的。失敗を繰り返しながらも決して諦めないネズミから勇気をもらえる。(ロール ちゃん) ◎緻密に描かれた絵が大迫力で、1本の映画を見終わった気分。(キジトラ) ◎ネズミも飛行機も、なにもかもがリアルで美しくてうっとり。(モリー) ◎どうしてこんなにリアル?とつくづく感心してしまうすばらしい絵。じっくり作り こんでいる作品世界がすごいです。(SUGO) ◎つぶらな瞳のネズミたちが、今にも動き出しそう。とにかくイラストがすばらしい。 (shoko) ☆~~~~~~~~~~~~~~~~【受賞のことば】 翻訳家 金原瑞人さん ~~~~~~~~~~~~~~~~☆ |                                    | | 翻訳の絵本の好きな方々に選ばれて、とてもうれしいです。        | | この絵本、オリジナルは独語です。それを英訳から訳したので、ドイツ語の先| |生にチェックしてもらいました。その結果、あちこち独語版と違っていることが| |わかりました。そもそも最初から違う。独語では「大きな港町に」となっている| |ところが、アメリカ版では「海のむこうの大きな港町に」になっているのです。| |なるほど、アメリカの子どもにはこれでいいんだと思いました。あらためて、翻| |訳ってなんだろうと考えさせられた絵本です。               | ☆                                    ☆  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ◆2位 『庭をつくろう!』            ゲルダ・ミューラー文・絵 ふしみみさを訳 あすなろ書房  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  パパとママとぼくと妹のキャロリーヌは、ある晴れた春の日、草ぼうぼうでまるで ジャングルみたいになった、すごく大きな庭のある家に引っ越しをした。まず始めた のは、どんな庭にするか思い思いの計画を立てること。パパとママは全体を芝生でお おうつもりだし、ぼくとキャロリーヌは端っこをレンガで囲って、それぞれ自分の庭 をつくろうと決める。そうして庭はみるみる変わっていくが……。鮮やかな絵と心躍 るような緑に、ああ大きな庭があればなあ!と思わずつぶやいてしまうことうけ合い だ。 ◎植物を介して人と人がつながっていく様子がなんともいい。(MOMO) ◎美しい絵。植物を育てるための、こまごまとしたノウハウ。でもそれだけじゃなく て、となりの少年との交流もあり、この家の昔を語る古木との交流もあって、物語と してもすてき。『ぼくの庭ができたよ』というタイトルで89年に文化出版局から出て いたものの新訳版。(BUN) ◎自然を感じながら暮らす豊かな日々に癒やされます。(おとむとむ) ◎街中の家に引っ越してきた家族が、一から大きな庭の手入れをしていく。植物の育 て方など知識絵本的に描かれてもいるが、近所に住む車いすのルイとの交流もあり、 すてきな絵本に仕上がった。(ワラビ) ◆3位 『きょうは、おおかみ』     キョウ・マクレア文 イザベル・アーセノー絵 小島明子訳 きじとら出版  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ある日、めがさめるとおおかみ気分になっていた妹のバージニア。姉のバネッサは、 なんとか機嫌をなおしてもらおうと手をかえ品をかえ奮闘するが何をやってもうまく いかない。ブルームズベリーに行けば気分がなおるかもと言いだしたバージニアのた めに、バネッサは、どこにも存在しないブルームズベリーを想像でつくってみようと 決める……。絵と詩的な文章が絶妙にマッチした独特の世界は、実在の作家バージニ ア・ウルフがモチーフとなっている。姉妹のあたたかな関係に心癒やされる。 (本誌2015年6月号「この人に聞きたい!」の連動レビューをご参照ください) ◎バネッサおねえちゃんの忍耐強い愛情がしみる。おねえちゃんの描くブルームズベ リーの絵が、バージニアの世界にも色をつけていくのが好き。(BUN) ◎まず、邦題が秀逸! そして、出だしの「おおかみみたいに むしゃくしゃしてた」 という表現のうまさに、うなってしまいました。我が家にも、おおかみみたいにむし ゃくしゃする娘がふたりいます。バージニアのおねえさんのように、おとなな対応が できればいいのだけれど……。(ナウシカ) ◎「わたしも となりに よこになる。」の1文にぐっときました。オオカミと目線、 体勢を同じにして、理解しよう、気持ちを近づけようとするおねえちゃんを見習いた い。(Chicoco) ◎絵と言葉が少女たちの心と呼応して、ふたりだけの独特な世界が広がる。読むたび にその世界に入ることができて幸せ。(モーモー) ◆4位(2作同点) 『いっぽんの木のそばで』            G・ブライアン・カラス文・絵 いしづちひろ訳 BL出版  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  夏の最後のある日、男の子が土の中にどんぐりをうめた。そのどんぐりはやがてオ ークの木となり、男の子が大きくなって引っ越しをしたあとも、ずっとそこにのこっ ていた……。ページの下に年代が書かれ、1ページで25年の月日が流れていくのがわ かる仕掛けだ。永遠にあるように思えた巨木もやがてはなくなり新たな命に道をゆず る。細部まで丁寧に描かれた景色と、素朴でおおらかな表情の人々が、ゆるやかな時 の流れを教えてくれる。 ◎木の成長とあわせて、バックの山が切りひらかれるようすや、港が発達していくよ うす、また蒸気機関車や自動車が登場したり、電灯がともったり、発明の歴史も見ら れるのがおもしろいです。(Chicoco) ◎1本のオークの木の成長と周りの風景、人々の暮らしを通して、壮大な時の流れを 感じる。ページ下にもうけられた四半世紀ごとのインデックスも目新しい。(ちゃぴ) ◎時の大きな流れを感じます。(おとむとむ) ◆4位(2作同点) 『世界のまんなかの島 わたしのオラーニ』             クレア・A・ニヴォラ文・絵 伊東晶子訳 きじとら出版  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  イタリア本土から船でひと晩の距離にある島、サルデーニャ。その港からあきれる ほど長い時間、車で走ってやっとたどりつけるのがオラーニ村だ。ニューヨークに住 む主人公は、毎年夏をすごすため、オラーニ村をおとずれていた。まるでひとつの家 族のような村で、子どもたちは村中を駆け回り、気になる家や店をのぞいては、さま ざまなことを経験する。どこまでも続くように思えた子どもの頃の夏休みに思いをは せれば、自分にもオラーニ村があったことに気付かされる。 ◎ページをめくると、光がふりそそいでくる。美しい景色、懐かしい人々、おいしい 食べ物。そして、ふいにめぐりあった死のすがた。ふるさとはすべてを内包している のだ。(BUN) ◎こんな故郷があったらどんなにすてきだろう! オラーニ村のことを想像すると、 子どものころに戻って自然の中を駆け回り、日常のきらめきを思いっきり感じたい衝 動にかられます。(まなみ) ◎地中海のまんなかにあるのどかな村。そこには人々の暮らしが息づいている。まる で自分の故郷のように懐かしくなる。(モーモー) ◆6位以下の作品 6位『サムとデイブ、あなをほる』 7位『あかいはねのふくろう』 8位『ジャガーとのやくそく』 9位『てっぺんねこ』『でんごんでーす』(2作同点)       ★☆★☆【2015年 第18回やまねこ賞 原書部門】☆★☆★  原書部門には、出版年、邦訳の有無、言語に制限はない。投票条件は児童書の原書 であることのみで、この1年で読んだものに、順位をつけずに最大5作品まで投票で きる。今年は11名の投票があり、30作品が挙がった。その内訳は、近年の英米の児童 文学賞ノミネート作品、トルコやニュージーランドの作品、昔から読み継がれてきた ロングセラーなど。絵本から読み物、YA作品、グラフィックノベルまで、さまざま なジャンルが含まれている。票はまとまらなかったが、会員それぞれの幅広い興味と 読書傾向を反映した結果となった。ここでは唯一の複数票(2票)を獲得した作品に ついて、投票に添えられたコメントとともにご紹介する。残りの作品については、や まねこ賞受賞作品リストをご覧いただきたい。 ★ "Buffalo Soldier"(タニヤ・ランドマン作)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  南北戦争後、生き抜くために性別を偽り、黒人騎兵隊に入隊した少女。白人からの 激しい差別や、先住民との戦いという激動の時代に翻弄されながらも、主人公は自由 の意味を模索し続ける。独特の力強いリズムで語られていく主人公の生き様が胸に迫 る1作。 (本誌2015年7月号「カーネギー賞受賞作品レビュー」をご参照ください) ◎2015年カーネギー賞受賞作品。前回2008年ショートリストだった "Apache" を読ん でいたので、ついつい気になって手に取った。枠組みのしっかりした作品。メルマガ レビューあり。(ワラビ) ◎スケールの大きさと力強さに、ただただ圧倒された。(mapleleaf)     ★☆★☆【2015年 第18回やまねこ賞 オールタイム部門】☆★☆★  オールタイム部門の対象となるのは、会員がこの1年で読んだ新刊以外の邦訳児童 書。投票者数は17名で、挙げられた作品数はなんと62に上った。この部門の傾向とし て、前年のやまねこ賞読み物部門、絵本部門の上位にランクインしたものが複数票獲 得することが多い。今年は、昨年の読み物部門2位の作品が5票を獲得して、トップ となった。 ★1位 『わたしの心のなか』           シャロン・M・ドレイパー作 横山和江訳 鈴木出版 2014年  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  脳性まひで言葉を発することのできないメロディは、脳の発達に障害があると決め つけられてきた。だがメロディの本当の姿は、優秀な頭脳と素晴らしい感性を持つ、 「普通」の少女だ。自分の言葉を思うように伝えられず、やるせなさを抱えて生きて いたが、ハンディを補う機械を手に入れ……。脳性まひの少女の視点で、その心の声 を丁寧につづった作品。 (本誌2015年10月号「この人に聞きたい!」の連動レビューをご参照ください) ◎一筋縄ではいかないメロディの人生。脳性まひで体は自由に動かないけど、すばら しい記憶力と感性を持っている。愛情いっぱいの両親も時に育児に疲れ、友人ローズ の態度のぶれや心の葛藤もメロディの視点から丁寧に描かれていて、そのリアルさが 良かった。(まなみ) ◎言葉とは、障害とは、勇気とは、優しさとは――いろいろなことを考えさせられた 作品。(MOMO) ◎脳性まひの少女の気持ちがあふれてきて、私の人への視点を変えさせてくれた。 (ちゃぴ)  同点2位となったのは、2票ずつ獲得した4作品。そのうちの3作品『クレヨンか らのおねがい!』(ドリュー・デイウォルト文/オリヴァー・ジェファーズ絵/木坂 涼訳/ほるぷ出版)、『マッティのうそとほんとの物語』(ザラー・ナオウラ作/森 川弘子訳/岩波書店)、『ルーシー変奏曲』(サラ・ザール作/西本かおる訳/小学 館)は、昨年のやまねこ賞の上位作品にあたる。ここでは、6年前の作品ながら、今 あらためて支持された『ミアの選択』をご紹介する。 ◆2位(4作同点) 『ミアの選択』               ゲイル・フォアマン作 三辺律子訳 小学館 2009年  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  チェリストを目指す17歳の少女ミア。理解ある家族と恋人に囲まれ、青春を謳歌し ていたが、家族とともに交通事故にあってしまう。瀕死の体からさまよい出たミアの 意識は、人生を振り返りながら、この世を去るか残るかの決断をくだす。2014年に映 画化され、『イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所』という邦題で日本でも公開された。 事故から3年後を恋人アダムの視点で描いた続編 "Where She Went" も出版されてい る。 ◎ミアの家族がすてきなだけに、悲しくてたまりませんでした。でも、ミアの最後の 決心がとてもうれしかったです。(モーモー) ◎ミアの周りにいる人々がとびきりすてきで、家にはいつも音楽があって、物語ぜん たいを優しさや温もりが包んでいるようだった。自分の周りにある日々の小さな幸せ を大切にしようと、あらためて感じさせられた。(まなみ) 【参考】 ▽やまねこ賞受賞作品リスト(やまねこ翻訳クラブ資料室) http://www.yamaneko.org/bookdb/award/yn/index.htm ▽やまねこ賞大賞受賞作品一覧(やまねこ翻訳クラブ資料室) http://www.yamaneko.org/bookdb/award/yn/ichiran.htm                      (山本真奈美/岡田衣央/森井理沙) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●注目の本(邦訳絵本)●小さなネズミが大西洋を単独飛行! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 『リンドバーグ 空飛ぶネズミの大冒険』 トーベン・クールマン文・絵/金原瑞人訳 ブロンズ新社 定価2,200円(本体) 2015.04 96ページ ISBN 978-4893096005 "Lindbergh: Die abenteuerliche Geschichte einer fliegenden Maus" by Torben Kuhlmann NordSud Verlag AG, 2014  むかし、ドイツの港町に知りたがりやの小ネズミがいた。まいにち図書館に通って は、人間が書いた本を読みあさっていた。そんなある日、それまで何百ぴきもいた仲 間のネズミたちが、とつぜん姿を消してしまった。あちこちに仕掛けられるようにな った新型のネズミ捕りを恐れて、どこかへ引っ越してしまったようなのだ。小ネズミ は、仲間たちはアメリカへ渡ったにちがいないと考えた。海の向こうのその国は、人 間でもネズミでも、やってくる者はみな歓迎してくれるという。自分もアメリカへ行 くには……そうだ、空を飛んでいこう!  小ネズミの奮闘が始まった。コウモリの羽を参考に、木ぎれと新聞紙で羽を作り、 背中につけて飛び立った。しかし、すぐに墜落。それでも小ネズミはへこたれず、こ んどは蒸気を使うことを思いついた。人間や天敵のフクロウから身を隠しながら、必 要な部品を何日もかけて集めた。本から得た知識を頼りにじっくり考え、設計図を描 き、失敗しては改良を加え、とうとう蒸気エンジンを搭載した飛行機が完成した。迫 りくるフクロウの群れから間一髪で逃れた小ネズミは、ついにアメリカへ向けて飛び 立つ。  本作の画風は写真のようにリアルで、小ネズミのキラキラした瞳は本当に生きてい るかのようだ。おもしろいのは、アニメーション映画のように次々と視点が変わる独 特の構図だ。小ネズミの視点で巨大なフクロウが描かれたかと思えば、はるか上空か ら俯瞰カメラで映し出したような町の景色が広がる。高い場所から飛び立つ場面では、 小ネズミと同じ高さに視点を置き、眼下に広がる景色を描くことで「さあ、いくぞ!」 という気持ちを読者にうまく伝えている。場面ごとに視点を変えることで、こんなに も臨場感あふれた作品になるのかと驚かされた。  アメリカの伝説的飛行士チャールズ・リンドバーグの偉業を、小ネズミの冒険とう まく絡めて紹介しているところも魅力だ。失敗を繰り返しながらも挑戦しつづけた小 ネズミの物語は、ファンタジーであるのにどこかリアルで説得力抜群。未来を切り開 く子どもたちに読んでほしい作品だ。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 【文・絵】トーベン・クールマン(Torben Kuhlmann):1982年、ドイツ生まれのイ ラストレーター、絵本作家。本作はハンブルク応用科学大学の卒業制作として描かれ、 絵本作家としてのデビュー作となった。現在はフリーでイラストの仕事をしながら、 絵本の制作に取り組んでいる。 【訳】金原瑞人(かねはら みずひと):1954年、岡山県生まれの翻訳家、児童文学 研究家。法政大学社会学部教授。児童文学、ヤングアダルト作品を中心に400冊以上 の訳書をもつ。近年では、訳書に「ロックウッド除霊探偵局」シリーズ(ジョナサン ・ストラウド作/松山美保共訳/小学館)、著書に『サリンジャーに、マティーニを 教わった』(潮出版社)などがある。 【参考】 ▼トーベン・クールマン公式ウェブサイト(ドイツ語) http://www.torben-kuhlmann.com/ ▼『リンドバーグ 空飛ぶネズミの大冒険』作品紹介ページ                        (ブロンズ新社ウェブサイト内) http://www.bronze.co.jp/lindbergh/ ▼金原瑞人公式ウェブサイト http://www.kanehara.jp/ ▽金原瑞人訳書リスト(やまねこ翻訳クラブ資料室) http://www.yamaneko.org/bookdb/int/ls/mkaneha1.htm ▽金原瑞人著作リスト(やまねこ翻訳クラブ資料室) http://www.yamaneko.org/bookdb/int/ls/mkaneha0.htm 【特殊文字】  「NordSud」:「u」の上にウムラウト(¨)がつく                                 (安田冬子) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●賞速報● ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★2016年度アストリッド・リンドグレーン記念文学賞候補発表                    (受賞者の発表は2016年4月5日の予定) ★2016年ケイト・グリーナウェイ賞ノミネート作品発表 ★2016年カーネギー賞ノミネート作品発表 (カーネギー賞および、ケイト・グリーナウェイ賞ロングリストの発表は2016年2月 16日、ショートリストの発表は3月15日、受賞作品の発表は6月17日か20日の予定) ★2015年ドイツ児童文学賞発表 ★2015年度ニューヨークタイムズ・ベストイラスト賞発表 ★2015年全米図書賞(児童書部門)受賞作品発表 ★2015年ガーディアン賞発表 ★2015年コスタ賞児童書部門ショートリスト発表      (受賞作品の発表は2016年1月4日、最優秀賞の発表は1月26日の予定) ★2015年カナダ総督文学賞(児童書部門)受賞作品発表 ★2016年チルドレンズ・ブック賞ショートリスト発表                      (受賞作品の発表は5月28日の予定)  海外児童文学賞の書誌情報を随時掲載しています。「速報(海外児童文学賞)」を ご覧ください。 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/sc-board/c-board.cgi?id=award ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●イベント速報● ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★展示会情報  神奈川近代文学館     「世界の翻訳本でみる『星の王子さま』〜近年の収蔵資料から〜」  阪急うめだギャラリー「くまのプーさん展」 など ★講演会情報  OLD/NEW SELECT BOOK SHOP 百年     「子どもも大人も!YA(ヤングアダルト)読書案内」  ナルニアホール「山内玲子氏講演会」 など ★イベント情報  三鷹市星と森と絵本の家「絵本リレー」  京都府立文化芸術会館    人形劇団京芸 クリスマス公演「火よう日のごちそうはひきがえる」 など  詳細やその他のイベント情報は、「速報(イベント情報)」をご覧ください。なお、 空席状況については各自ご確認願います。 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/sc-board/c-board.cgi?id=event                           (冬木恵子/山本真奈美) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●読者の広場● 海外児童文学や翻訳にまつわるお話をどうぞ! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  このコーナーでは、本誌に対するご感想・ご質問をはじめ、海外児童書にまつわる お話、ご質問、ご意見等を募集しています。mgzn@yamaneko.org までお気軽にお寄せ ください。 ※メールはなるべく400字以内で、ペンネームをつけてお送りください。 ※タイトルには必ず「読者の広場」とお入れください。 ※掲載時には、趣旨を変えない範囲で文章を改変させていただく場合があります。 ※質問に対するお返事は、こちらに掲載させていただくことがあります。原則的に編 集部からメールでの回答はいたしませんので、ご了承ください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●読者のみなさまへ●  ご愛読いただきまして、ありがとうございます。当メールマガジンは、来年も発行 月を3月、4月、6月、7月、9月、10月、12月の年7回とさせていただきます。ま た、年明けには号外を発行する予定です。毎月の発行とはなりませんが、毎号、充実 した内容でお届けできるよう、編集部一同、努力してまいります。今後ともご愛読の ほど、よろしくお願い申し上げます。                          「月刊児童文学翻訳」編集部 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●お知らせ●  本誌でご紹介した本を、各種のインターネット書店で簡単に参照していただけます。 こちらの「やまねこ翻訳クラブ オンライン書店」よりお入りください。 http://www.yamaneko.org/info/order.htm  本号の html 版を12月18日に公開予定です。以下の URL よりお入りください。 http://www.yamaneko.org/mgzn/bncorner.htm#html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━            ・☆・〜 次 号 予 告 〜・☆・  ニューベリー賞・コールデコット賞・プリンツ賞の発表にともなう号外を1月中旬 に発行する予定です。どうぞお楽しみに! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▽▲▽▲▽   海外児童書のシノプシス作成・書評執筆を承ります   ▽▲▽▲▽   やまねこ翻訳クラブ(yagisan@yamaneko.org)までお気軽にご相談ください。 PR━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★☆     出版翻訳ネットワークは出版翻訳のポータルサイトです     ☆★              http://www.litrans.net/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ =- PR -=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=      ★☆メールマガジン『海外ミステリ通信』 隔月15日発行☆★           http://honyakuwhod.blog.shinobi.jp/ 未訳書から邦訳新刊まで、あらゆる海外ミステリの情報を厳選して紹介。翻訳家や 編集者の方々へのインタビューもあります! 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