求龍堂 新刊情報



2008年11月刊行

★チェコ国際児童図書評議会 「金のリボン賞」受賞作品★

青いトラ:表紙 青いトラ

テレザ・ホルヴァートヴァー 文
ユライ・ホルヴァート 絵
関沢明子 訳

ISBN 978-4-7630-0736-0
定価 (本体2000円+税)

ちっちゃくて、やせた青いトラが突然、交差点に現れた。
青いトラだってびっくりしている。なぜ自分がここにいるのか。うるさい車の音に囲まれて途方にくれる人間とトラ。
でもそこは現実的対処にすぐれている人間が警察を呼ぶ。
けれど、パトカーがきた時には青いトラはいなくなっていた。

その頃、9歳のヨハンカ・ゲルジョヴァーは上履きを忘れ、用務員のヴラスタ・サーニコヴァーに平手打ちをくわされていた。磨かれた美しい床に鼻血が飛び出るほどに。

そして、青いトラとヨハンカの物語がはじまる。不思議なできごとがつぎつぎとおこりながら……。


物語たっぷりの絵本(つまり、文章の方が絵より多いです)。青いトラのさみしさや、ヨハンカの受難、町をおそう災害、時間も人も不思議なゆるさでつながり、夜や昼、夢や現実が繰り広げられます。訳者によるあとがきで作者の言葉が紹介されているのですが、物語を紡いだ人のものとして、とても腑に落ちるものでした。
「善はいつも悪にうち勝つとはかぎらない。しかし悪がいっとき勝利しようとも、善はいつも、人知の及びがたい、不思議な力で続くものである」


テレザ・ホルヴァートヴァー&ユライ・ホルヴァート
Tereza Horváthová & Juraj Horváth

妻であり絵本作家のテレザ・ホルヴァートヴァーが文章、夫のユライ・ホルヴァートが挿絵とブックデザインを担当。(原書のブックデザインはホルヴァート氏によるもので、2005年、チェコ国際児童図書評議会の「金のリボン賞」を受賞。日本語版では、カバー用イラストを描き下ろし)。
夫妻は2000年、子どもの本のための出版社バオバブを設立。以来、プラハを拠点に若いクリエーターたちと共に絵本を作り続け、チェコ文化省による「チェコの美しい本」コンクールでも度々受賞し、次世代を担う作家として高い評価と注目を集めている。本書は日本における初の絵本刊行となる。

関沢明子(せきざわ・あきこ)
1942年、兵庫県生まれ。出版社勤務の後、チェコおよびスロヴァキアの子どもの本の翻訳や展覧会の企画・協力にたずさわる。訳書に『コブタくんとコヤギさんのおはなし』『リスとアリとゾウ』『郵便屋さんの話』などがある。



2005年刊行情報
2003年-2004年刊行情報

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Last Modified: 2008/11/18
担当:さかな

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