鈴木出版
新刊情報

2020年9月刊行

 

thank you, omu!
オーゲ・モーラ
三原 泉/訳

978-4-7902-5419-5
1500円+税
   キャラメル色のわたし
Blended
シャロン・M・ドレイパー/作
横山和江/訳

978-4-7902-3369-5
1600円+税
2019コールデコット賞オナー賞受賞。
2019コレッタ・スコット・キング新人画家賞受賞。

アーモのつくる特製シチューはとってもいいにおい。
今日もとろーりとろととろつくっていると、
そのにおいにつられて、いろんな人がアーモのドアをたたきます。


「アーモ」というのは、イボ語で「女王」という意味。
作者の両親はナイジェリア出身でイボ語が母語。
この絵本では「おばあちゃん」を呼ぶときの言葉として使われています。

食べ物のにおいは格別です。
家に帰る途中、それが夕暮れだったら、煮物のにおいやカレーのにおいがするときがあります。

そんなにおいがしてきたら、家でも煮物やカレーが食べたくなります。

おいしいものを食べるのは幸せなこと。
アーモのつくるおいしい幸せのにおい、味わってみたくなります。
  もうすぐ12歳になるイザベル。
白人の母親と黒人の父親が離婚して以来、
2つの家を週ごとに行ったりきたりする生活に。

母親の週でも、父親の週でもない、自分の「週」が欲しいと思うイザベラ。白人なのか、黒人なのかという自分のアイデンティティも考えるようになっています。

そんな時、学校でも人種差別の問題が起き、イザベラの心がざわつきます。


「Black Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター)」の声が大きくなっているいま、イザベラの物語は、読む子どもたちに、人種差別はおろかなことなのだと伝えてくれます。

両親の離婚というナイーブな背景がありながら、描かれる大人たちは目の前の子どもを常に深い愛情で接しています。

イザベラの繊細な気持ち、両親の愛情、横たわる人種差別、細やかに描かれているからこそ、考えさせられ、その後に深い余韻が残ります。
オーゲ・モーラ(Oge Mora)
アメリカの絵本作家。ナイジェリア出身の祖母、両親のもとに育つ。アメリカのロードアイランド・スクール・オブ・デザイン卒業。イラストレーションの学士号取得。初の絵本である本書で、コールデコット賞オナー賞をはじめ、数々の賞を受賞。亡くなった祖母のレシピをもとに料理をつくって楽しんでいる。『Saturday』でボストングローブ・ホーンブック賞を受賞。さし絵の一部を手がけた作品に、『チェンジ・ザ・ワールド! 世界を変えた14 人の女性たち』(フレーベル館)がある。ロードアイランド州在住。

三原 泉(みはら・いずみ)
翻訳家。1963 年宮崎県生まれ。東京大学文学部卒業。訳書に『みならいうさぎのイースターエッグ』『本気でやれば、なんでもできる!?』(ともに徳間書店)、『手と手をつないで』(BL 出版)、『ノミちゃんのすてきなペット』(偕成社)、『アリクイのアーサー』(のら書店)などがある。埼玉県在住。
  シャロン・M・ドレイパー(Sharon M. Draper)
米国オハイオ州、クリーブランド生まれ。長年教師として勤めるかたわら、執筆活動に入る。アフリカ系アメリカ人作家に贈られるコレッタ・スコット・キング賞を5回受賞し、1997年にはNational Teacher of the Yearに選ばれた。邦訳されている作品に、『わたしの心のなか』(鈴木出版)がある。

横山和江(よこやま・かずえ)
埼玉県生まれ。山形県在住。児童書の翻訳のほかに読み聞かせの活動などを行っている。訳書に、『わたしの心のなか』『山は しっている』(共に鈴木出版)、『ジュリアンはマーメイド』(サウザンブックス)、『きみの声がききたくて』(文研出版)、「ベネベントの魔物たち」シリーズ(偕成社)、『ほしのこども』(岩波書店)など多数。やまねこ翻訳クラブ会員


2020年3月刊行

 
ようこそ! ここはみんなのがっこうだよ
All Are Welcome
アレクザーンドラ・ペンフォールド/作
スーザン・カウフマン/絵
吉上恭太/訳

978-4-7902-5402-7
1500円+税
   山はしっている
Secrets of the Mountain
リビー・ウォルデン/作
リチャード・ジョーンズ/絵
横山和江/訳

978-4-7902-5401-0
1500円+税
ひとりひとりが あつまって みんなになるんだ。

原書は2018年に刊行、大きな反響をよんだ絵本。

たくさんの子どもたちが集まってくる学校を舞台に、様々な文化的背景をもつ子どもたちが色鮮やかなに描かれています。

ひとりひとりの個性がすてきに輝いてみえます。

学校に登校する全員を尊重しているのが伝わってきて、読んでいると笑顔になれる絵本です。
  山にあるたくさんの命。

みなさんの近くで山をみることはできますか。
大きくそびえたつ山の存在感を感じることはありますか。

この絵本では、山にあるたくさんの生き物たちの姿を静かに描き、命の営みをみせてくれます。

ドールビッグホーン、クロハギマシコ、アオカケス、スズメフクロウ、等々、彼らの一日が山の自然に抱かれている様子をみていると、心が深く満たされます。
アレクザーンドラ・ペンフォールド(Alexandra Penfold)
ニューヨーク大学卒業後、子どもの本の出版に携わる。子ども向けの作品に『Eat, Sleep, Poop』(絵・ジェーン・マッシー)、『The Littlest Viking』(絵・イザベル・ロハス)などがある。小学校のころ、作家になることを夢見て、チーズ・サンドイッチと新しいダイニングテーブルについての物語を書いた。現在、家族とともにブルックリンで暮らし、著作権エージェントの仕事をしている。

スーザン・カウフマン(Suzanne Kaufman)
作家、イラストレーター、アニメーター。学校の持ち寄りパーティが大好き! 作絵を担当した主な作品に『I Love Monkey』『Confiscated!』、絵を担当した作品に『Samanthasaurus Rex』『Naughty Claudine's Christmas』『100 Bugs!』などがある。アニメーターとして長年にわたって、ユニバーサルテレビ、ディスカバリーチャンネルの特殊効果を担当して、子ども向けのテレビゲームをアニメーション化する仕事をしている。さまざまな文化が混在するシアトルのビーコンヒルで夫とふたりの娘たちと暮らしている。

吉上恭太(よしがみ・きょうた)
1957年東京に生まれる。週刊誌・児童書の編集者を経て、児童書の翻訳、編集、ライターなどをしながら、音楽活動をしている。訳書に『せかいいちしあわせなクマのぬいぐるみ』『かぜのひ』『あめのひ』(いずれも徳間書店)などがある。著書に『ときには積ん読の日々』(トマソン社)がある。 
  リビー・ウォルデン(Libby Walden)
イギリス在住。児童書出版社に勤務するかたわら、絵本の作を数多く手がけている。作品に『A Walk Through Nature』『As We Grow:The journey of life...』『Feelings:Inside my heart and in my head...』(いずれも未邦訳)などがある。

リチャード・ジョーンズ(Richard Jones)
イギリス在住。大学で美術を専攻し、大学院で学びながら図書館の児童書部門の仕事を長く経験したのち、イラスト専業になる。邦訳作品に『だいすき ライオンさん』(フレーベル館)、『ガラスのなかのくじら』(あすなろ書房)、『キツネのはじめてのふゆ』(鈴木出版)などがある。

横山和江(よこやま・かずえ)
山形県在住。訳書に『わたしの心のなか』『キツネのはじめてのふゆ』(共に鈴木出版)、『フランクリンの空とぶ本やさん』(BL出版)、『わたしたちだけのときは』(岩波書店)、『300年まえから伝わる とびきりおいしいデザート』(あすなろ書房)、『クマさんのいえへいかなくちゃ!』(徳間書店)、『ねこの3つのねがいごと』(岩崎書店)、「ベネベントの魔物たち」シリーズ(偕成社)などがある。やまねこ翻訳クラブ会員。

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Last Modified: 2020/09/06
担当:さかな

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