ほるぷ出版 翻訳児童書新刊情報

2009年1月・2月刊行

しかめっつらのあかちゃん:表紙 よぞらをみあげて:表紙
しかめっつらあかちゃん
Ha Ha, Baby!

ケイト・ペティ 文
ジョージー・バーケット 絵
木坂涼 訳

ISBN 978-4-593-50505-9
定価 本体1400円+税
よぞらをみあげて
At Night

ジョナサン・ビーン作
さくまゆみこ 訳

ISBN 978-4-593-50503-6
定価 本体1200円+税
大判の絵本。表紙をご覧になっておわかりのように、しかめっつらのあかちゃんが、デーンとしています。

何をしてもニコリともしないあかちゃん。
こまったわと、ママもパパもおばあちゃんもおじいちゃんも、犬も猫もみんなで心配しています。
そこへ現れた救世主(!?)とはだれでしょう?

ぷっくぷっくの赤ちゃんは、いくら笑わなくてもかわいらしいもの。でも、笑ったらもっとかわいいかな。みんなの愛情をたっぷりうけて育っているのでしょう。余白からも、家族みんなのあったかい気持ちが伝わってきます。
★2008 ボストングローブ・ホーンブック賞受賞作★
★2008 シャーロット・ゾロトウ賞オナー★

版型はとっても小さくて、おかあさんのひざの上で読むと、小さい子どもの顔がすっり入るくらい。
これは、おやすみなさいの絵本です。

夜になり、家族におやすみなさいを言ってから、「わたし」はベッドに入ったのだけれど、ちっとも眠れず、目はぱっちり。そのとき、空いていた窓から風が吹いてきました。そうだ、この風についていこう。

ねむれないので、ちょっとした冒険をする「わたし」にハラハラしてしまうのですが、読んでいくと、これならだいじょうぶと思えます。夜の静けさ、美しさ、あたたかいまなざし、そしてようやくやってくる眠気を、絵本ならではの文章で描いています。
ケイト・ペティ Kate Petty
イギリスのハートフォードシャー州生まれ。絵本、小説の分野で活躍。なかでも『ポップアップ世界たんけん』(小峰書店)などの仕掛け絵本で多くのファンを魅了する。2007年55歳で没。

ジョージー・バーケット Georgie Birkett
イギリスのケント州生まれ。絵本のイラストや創作絵本など、数多く手がけている。邦訳に『かいぞくリラちゃん』(評論社)がある。夫としましま猫のストライピーと共に、言辞亜はルイス州に暮らしている。

木坂涼
埼玉県生まれ。詩人。創作絵本に『おはようきょうりゅう』(教育画劇)、翻訳絵本に『ヨセフのだいじなコート』(フレーベル館)、『ともだちからともだちへ』(理論社)、『うえにはなあにしたにはなあに』(福音館書店)などがある。
ジョナサン・ビーン Jonathan Bean
ニューヨーク・ヴィジュアルアートスクールを卒業し、現在ニューヨーク在住。はじめて絵と文を手がけた本書では、ボストングローブ・ホーンブック賞やシャーロット・ゾロトウ賞オナーなど、多くの賞を受賞。ほかにイラストを担当した絵本『パパがやいたアップルパイ』(ほるぷ出版)などがある。

さくまゆみこ
東京都生まれ。出版社勤務を経て、現在は翻訳家、フリーの編集者、玉川大学大学院英米文学科講師として幅広く活躍。主な著書に『子どもを本好きにすふ50の方法』(柏書房)、訳書に『ゆき』『チコときんいろのつばさ』(あすなろ書房)、『ローザ』(光村教育図書)、『宇宙への秘密の鍵』(岩崎書店)など多数。


2008年9月・10月刊行

パパがやいたアップルパイ:表紙 3びきのゆきぐま:表紙
パパがやいたアップルパイ

ローレン・トンプソン 文
ジョナサン・ビーン 絵
谷川俊太郎 訳

ISBN 978-4-593-50500-5
定価:本体1500円+税
3びきのゆきぐま

ジャン・ブレット 作
松井るり子 訳

ISBN 978-4-593-50501-2
定価:本体1300円+税
最初の見開きページは、いいにおいが本のむこうからただよってきそう。あつあつのアップルパイが描かれています。このアップルパイが主人公。

パパがやいたアップルパイはどうやってできたのか。赤くておいしいりんごは、まず木になりますね。木は根がささえています。りんごに関わるものが増えるたびに、言葉もつみあげられ、最後は……。

クリーム色の紙に、赤、茶色、黒のシンプルな3色で、おおらかに描かれた絵。リズミカルな言葉も読んでいて気持ちがいい。「おしまい」にいたるまでの幸福感をぜひ味わってください。
ジャン・ブレットの『ぼうし』を読んだことがおありなら、この絵本での楽しみ方がすぐわかるでしょう。
この作者は、見開きに、いくつかのシーンを配置して、できごとを重層的に見せてくれるのです。

3びきのゆきぐまは、イグルーで暮らしています。ある日、できあがったばかりのスープをさます間、3びきは散歩に出かけました。そこへ、魚つりをしていたら犬が氷で流されてしまったアラーキがやってきました。犬を探していたのですが、すてきなイグルーをみつけ、それにスープのいいにおいもします。中に入ってみると、誰もいません……。

ゆきぐま家族の「さんびきのくま」のお話。3びきとも、すてきな衣装です。ジャン・ブレットの絵は細密画のようで、うっとりするほど美しい。リアルでかわいらしいゆきぐまと、少女アラーキーの顛末はいかに。どうぞゆっくり読んでください。
ローレン・トンプソン Lauren Thompson
1962年生まれ。著書に、Mouses's Books シリーズ、「リトル・クワック」シリーズ(ジュネオンエンタテイメント)。『しろくまくんのながいよる』(ソニー・マガジンズ)などがあります。現在は、夫のロバートと、息子のオーウェンとニューヨークのブルックリンに住んでいます。

ジョナサン・ビーン Jonathan Bean
ニューヨーク・ヴィジュアルアートスクールを卒業し、現在はニューヨークに住んでいます。この本のイラストは、バージニア・リー・バートンやワンダ・ガアグ、そして彼が育った田舎にあるちいさな果樹園に影響をうけています。その果樹園にはもちろん、りんごもありました。この本が、彼の絵本デビュー作です。また、はじめて絵と文を手がけた絵本、"At Night"(2009年ほるぷ出版刊行予定)では、ボストングローブ・ホーンブック賞、シャーロット・ゾロトウ賞オナーなど、たくさんの賞を受賞しています。

谷川俊太郎 たにかわしゅんたろう
1931年生まれ。詩人。1952年に『二十億光年の孤独』を発表してから、たくさんの詩集を刊行しています。主な詩集に、『みみをすます』『魂のいちばんおいしいところ』など。また絵本の翻訳、創作、エッセイなど幅広く活躍しています。絵本の翻訳に『マザー・グースのうた』(草思社)、『おじいちゃん』『ねんころりん』『ちいさな1』(以上、ほるぷ出版)他、多数。
ジャン・ブレット Jan Brett
1949年米国生まれ。マサチューセッツ州在住。ジャン・ブレットは夫とともに、イヌイットの人々に会いにカナダ北部のヌナブト地方の首都、イカルイトを訪れ、イグルーを見るため、犬ぞりでフロビッシャー湾も横断したそうです。邦訳絵本は『ぼうし』(ほるぷ出版)。

松井るり子 まついるりこ
出版社勤務を経て、執筆、絵本の翻訳を手がけるようになる。著書に『可愛がられるために来た〜子どもと暮らせば大人が育つ』(学陽書房)、『絵本でほどいてゆく不思議』(平凡社)など。訳書に『うまやのクリスマス』(童話館出版)、『うさぎのおうち』(産経児童出版文化賞受賞、ほるぷ出版)、『ぼうし』(ほるぷ出版)など。

●既刊絵本●
『ぼうし』

 

2001年の新刊紹介
2002年の新刊紹介
2003年の新刊紹介

2004年の新刊紹介

2006-2007年新刊紹介

 

株式会社 ほるぷ出版
〒113-0033 東京都文京区本郷3-2-6
TEL 03-5684-8871

Copyright © 1999-2009 HOLP SHUPPAN. Publishers.

メープルストリートへ戻る

Last Modified: 2009/02/13
HTML編集: 出版翻訳ネットワークやまねこ翻訳クラブ
/さかな